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科 名: | ツバキ科 Theaceae、チャノキ連 | |||
属 名: | ツバキ属 Camellia、後生ツバキ亜属 | |||
節 名: | ヤナギバサザンカ節 Eriandria | |||
原産地: | 中国 福建省・広東省・広西壮族自治区・江西省、台湾 | |||
中国名: | 柳葉毛蕊茶 liu ye mao rui cha | |||
備 考: | 高さ 3~6m。 |
タイトルが水色の写真は、過去の撮影であることを示す。 |
まず、ツバキ属 後生ツバキ亜属の中で本種が位置する、ヤナギバサザンカ Eriandria節 と Theopsis節 (C. クスピダータ や
シラハトツバキ) の違いを確認しておきたい。 両節の種は葉が細長くて薄く、花が小さいことなどがよく似ていて、ちょっと見ただけではどちらなのかの判別が難しい。 |
後生ツバキ亜属 Metacamellia の特徴 共通事項 | |||
葉 | 小形 | ||
花 | 花柄があり 小形 | ||
萼と苞 | 区別できる。花後も残る | ||
花柱 | 上部まで合生する | ||
果実 | ツバキのような「中軸」が無い | ||
違 い | |||
部位 | Eriandria節 | Theopsis節 | |
花の数 | 1~2個 | 1~3個 | |
雄しべ | 筒状、 | 有毛 | |
子房 | 有毛 | 無毛 | |
花柱 | 先端で3裂 | 離生 ? | |
種の例 | ヤナギバサザンカ |
クスピダータ シラハトツバキ ヒメサザンカ |
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中国名 | ~毛蕊茶 | ~連蕊茶 | |
両者の大きな違いは、毛の有無である。 |
ヤナギバサザンカは、ツバキ園北側 と そのすぐ先、10番通りの右側に植えられている。 |
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① 樹 形 2024.9.8. |
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ツバキ園北側の入口を入ってすぐのところ。 |
② 樹 形 2024.9.8. | 2017.12.3. | |
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← | ![]() |
現在は藪の中で近づけない。この近くにもう1本ある。 |
葉 2017.12.3. | シダレヤナギ | |
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ツバキ類の中では最も細長い葉だろう。 左の写真の葉は前掲②のもので、徒長枝がさかんに枝垂れていた。大きく剪定されたか何か、原因があったのではないか? 通常の伸びは次の写真のとおりで、このようにはならない。 |
葉 2024.9.8. | |
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9月だというのに新梢が伸び始めている。ツバキ属には二度伸びするものがあるが・・・・。 枝や低出葉などは毛で覆われている。 |
新 梢 2024.10.13. |
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全体で枝が伸び出した。春 秋 2回なのかどうかは未確認。 |
主脈の細毛 2024.10.13. |
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伸び始めは主脈にも毛が密生しているが、やがて脱落する。枝や葉裏の毛は長く残る。 |
葉裏の細毛 2024.12.27. |
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花 2013.4.5. | |
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2~3cmの小さな花が頂芽・腋芽の芽鱗の腋につく。1花のことが多いが、2個つくこともある。雄しべも有毛。柱頭は先で3裂。萼は花後も残る。 |
花の詳細 2013.4.5. |
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短い花柄がある。苞葉と萼片がはっきりと区別でき、ともに長い毛が生えている。枝の毛も残っている。 |
ヤナギバサザンカ の 位 置 |
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① | B9 d | ● | ツバキ園の北側 |
② | B9 c | ● | ツバキ園のトイレの先、右手 |
B9 c | ● |
名前の由来 ヤナギバサザンカ C. salicifolia | |
和名、種小名、中国名: | |
ともに 細長い葉をヤナギに喩えたもの。 | |
属名 Camellia:人名による | |
キンカチャの「名前の由来」の項を参照のこと。 |
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