![]() |
|
|||
園の名札: | Magnolia praecocissima Koidz. cv. Rosea |
|||
科 名: | モクレン科 Magnoliaceae | |||
属 名: | モクレン属 Magnolia Linn. 1735) | |||
原産地: | - | |||
用 途: | 庭木 |
Yリスト および GRIN(アメリカ農務省)を参考にして、標記の学名とする。ベニコブシの名は 通常 ピンク色のシデコブシに当てられるが、名札通り「ベニコブシ」とする。 |
樹 形 2011.4.1. |
![]() |
70番通り 標識74番を過ぎた左側、ヤナギ池の北側にあるために日当たりがよい。すぐ近くに イタリアヤマナラシやラクウショウなどの高木があり、遠くからは小さく見えるが、高さは 約10.5m ある。 |
幹の様子 |
![]() |
目通り直径 30センチ。太くなっても托葉の落ち跡が残っている。 |
咲き始めの様子 2011.3.27. |
![]() |
長枝と短枝があり ともに枝先につぼみが付く。 |
咲き始めの様子 2011.3.27. | ||||
![]() |
||||
前年枝はの樹皮は 濃い小豆色。つぼみを包む芽鱗は、葉の基部に付く 小さな葉的な器官である「托葉」に由来するもので、長い毛に覆われている。花芽は昨年のうちにできあがり、初めは何枚もの芽鱗があるが、花芽が大きくなるに従って順次落ちていく。 | ||||
|
||||
花芽の中には 托葉に対応する「葉」があり、コブシ(ベニコブシ)の場合は、1枚 または2枚、ときに 3枚の小さな葉が展開して、後から伸びる枝に付く「普通葉」と同じように、秋まで残る。 |
花に付く一枚の葉 2011.4.1. |
![]() |
2014.4.1![]() |
これには 2枚。 新しい枝と普通葉は 花が終わる頃に伸び出す。 |
花弁は6枚 2013.3.19. |
![]() |
やはり 花弁の裏側のほうが 色が濃い。 |
萼は3枚 |
![]() |
前掲写真の部分拡大。サーモンピンクの極めて小さい萼 ▲ で、先端がカールする。 |
2014.4.1 |
![]() |
雄しべも 白の先端附近が桃色となっている。 |
ベニコブシの 位 置 |
![]() |
F 9 ab | ● | 70番通り 標識73附近の左側、ヤナギ池のほとり |
名前の由来 ベニコブシ Magnolia kobus cv. | |||
ベニコブシ 紅辛夷 : |
|||
|
|||
|
種小名 kobusu: 和名 コブシ による | |||
|
|||
|
← コブシ 拳 : | ||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||
種小名 kobus: nom. cons.(保留名) | ||||||||||||||||||
|
『廻国奇観』845ページ |
![]() |
|
モクレン科 Magnoliaceae : 人の名前に由来する | |||
|
植物の分類 : | APG II 分類による コブシ の位置 |
花の各器官は「葉」が変化したものと考えられている。 モクレン類は 1本の軸の周りに「花弁・雄しべ・雌しべ」が多数付く花の構造が原始的であり、被子植物の中では 早くに分化した植物とされている。 |
原始的な植物 |
↑ | 緑藻 : | アオサ、アオミドロ、ミカヅキモ、など | |||||
シダ植物 : | 維管束があり 胞子で増える植物 | ||||||
小葉植物 : | ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラ、など | ||||||
大葉植物(シダ類): | マツバラン、トクサ、リュウビンタイ、ゼンマイ、オシダなど | ||||||
種子植物 : | 維管束があり 種子で増える植物 | ||||||
裸子植物 : | 種子が露出している | ||||||
ソテツ 類 : | ソテツ、ザミア、など | ||||||
イチョウ類 : | イチョウ | ||||||
マツ 類 : | マツ、ナンヨウスギ、マキ、コウヤマキ、イチイ、ヒノキ、など | ||||||
被子植物 : | 種子が真皮に蔽われている | ||||||
被子植物基底群 : | アンボレラ、スイレン、など | ||||||
モクレン亜綱 : | コショウ、モクレン、クスノキ、センリョウ、マツモ、など | ||||||
モクレン目 | ニクズク科、モクレン科、バンレイシ科、など | ||||||
モクレン科 | モクレン属、ユリノキ属、など | ||||||
単子葉 類 : | ショウブ、サトイモ、ユリ、ヤシ、ツユクサ、ショウガ、など | ||||||
真生双子葉類 : | キンポウゲ、アワブキ、ヤマモガシ、ヤマグルマ、ツゲ、など | ||||||
中核真生双子葉類: | ビワモドキ、ナデシコ、ビャクダン、ユキノシタ、など | ||||||
バラ目 群 : | |||||||
バラ亜綱: | ブドウ、フウロソウ、フトモモ、など | ||||||
マメ 群: | ハマビシ、ニシキギ、カタバミ、マメ、バラ、ウリ、ブナ、など | ||||||
アオイ群: | アブラナ、アオイ、ムクロジ、など | ||||||
キク目 群 : | |||||||
キク亜綱: | ミズキ、ツツジ、など | ||||||
シソ 群 : | ガリア、リンドウ、ナス、シソ、など | ||||||
↓ | キキョウ群: | モチノキ、セリ、マツムシソウ、キク、など | |||||
後から分化した植物 (進化した植物 ) |
小石川植物園の樹木 -植物名の由来- 高橋俊一 五十音順索引へ |