学名は GRIN* による
ニシキマンサク 二色満作
Hamamelis japonica Sieb. & Zucc.
  var. discolor Sgimura (1961)
H. obtusa Makino 二   色
 var.discolor Nakai (1950)
科 名: マンサク科 Hamamelidaceae
属 名: マンサク属 Hamamelis Linn.
原産地: 北海道南西部、本州西部
用 途: 植物園などで植栽される
備 考: 初めの命名者 中井猛之進は「マルバマンサクの変種」としたが、後にマンサクの変種とされた。
*GRIN:Germplasm Resources Information Network / アメリカ農務省

変種名の discolor は「多様な色の、またそこから転じて 異なった」の意味で、花弁が黄色一色ではないことに由来する。
dis , ditis = dives : 接頭語、豊富な
裏側から       2015.2.24.
この花では花弁の裏側の方が赤紫色の範囲が広いが、咲き始めの状態かもしれない。また 花によって違いがあると思われる。


花期のニシキマンサク 2株   2015.2.24.
葉が無く、マンサクよりも花の色がくすんでいるので、目立たない。
芽吹き        2014.4.7.
各短枝の頂芽が伸び、折り畳まれていた葉が広がっていく。葉表には一部に毛が付いているが、初めからほぼ無毛。葉裏の葉脈には多くの毛が付いている。
開花後の真っ赤な萼片が目立つ。枝は湾曲しながら横に伸びるが、重みで枝全体が下がるので、結局上には伸びていかない。
新 緑        2025.5.10.
道路よりも少し高い位置に植わっていて、高さは 2mほど。
後ろの斜面では、自然に生えてきた「シュロ」が林になっている。
成 葉        2011.5.13.
葉先が丸いものが多い。マルバマンサク H. obtusa は見たことがないのだが、これだけ丸いと、最初の命名者 中井猛之進が「マルバマンサク」ではないかと思ったのも肯ける。
大きめの葉で12cm。
葉 裏                 2025.5.11.
葉裏は明るく、表よりも光沢がある点はマンサクと共通している。表はビロード状で触り心地が良い。
葉裏 葉表
数字は1mm (写真の幅で1cm)。葉裏の葉脈には毛が残るが、裏表とも 星状毛はほぼ落ちている。
幼花序     2025.5.10.
ごく小さな花序が成長していた。


 
ニシキマンサク の 位 置
E6cd 60番通り スタート地点からすぐの右側

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