![]() |
|
|||
科 名 : | バラ科 Rosaceae | |||
属 名 : | シモツケ属 Spiraea Linn. (1734) | |||
別 名 : | コゴメバナ | |||
中国名 : | 珍種繍線菊 zhen zhu xiu xian ju | |||
原産地 : | 不確かだが、原産は中国とされる 日本では、川岸の岩場などで野生化している |
|||
用 途 : | 庭木、花材 |
ラクウショウの先の広場。名札はないが、ユキヤナギ だろう。 |
咲き始めの状態 2011.3.23. |
![]() |
落葉低木で 花は前年の枝の腋から出る。付き方の細かな観察はしていないが、多数の総苞? がある。 |
樹 形 2013.3.19. |
![]() |
大小2株がある。今年は昨年に較べて、満開になったのが20日も早かった。高さは2m程度。 |
2012.4.9. |
![]() |
満開の状態 2012.4.9. |
![]() |
萼、花弁、子房はそれぞれ5つ、雄しべは多数。子房が赤くなっている。この後、種子ができるスピードが 驚異的に早い。 |
若い実 2012.4.22. |
![]() |
満開から 約2週間後。 |
完熟して落ちる種子 2012.5.5. |
![]() |
満開から 1ヶ月以内で タネができてしまう。 |
ナノハナの葉に落ちた種子 2012.5.5. |
![]() |
新しく伸びる枝 2013.4.23. |
![]() |
2013年は 色々な花が2週間ぐらい 早かった。 |
葉の様子 2013.4.28. |
![]() |
葉の形は「皮針形」で、細かな浅い鋸歯がある。 |
モモヤナギ |
![]() |
諏訪湖のほとりで、白いユキヤナギに混じって ピンクがかったものを見かけた。雑種か 色変わりの栽培品種か。 色が付いてしまっては「ユキヤナギ」とは呼べないだろう。 |
ユキヤナギ の 位 置 |
![]() |
写真@: | F8 b | ● | 70番通り ラクウショウの先、左側 |
F12 ab | ● | 60番と70番通りの間、チョウセンレンギョウと混在している |
名前の由来 ユキヤナギ Spiraea thunbergii | |
ユキヤナギ : 雪 柳 |
|
|
← ヤナギ : 柳 | ||||
|
|
ネコヤナギ | タチヤナギ |
![]() |
![]() |
別名 コゴメバナ、コゴメヤナギ : 小米花、粉米柳 | |
|
種小名 thunbergii : 人名による | |
|
中国名 珍種繍線菊 zhen zhu xiu xian ju : | |
|
シモツケ 下野 属 : | ||||
|
Spiraea 属 : | |
|
バラ科 Rosaceae : | |||||||||
|
リンネが名付けたシモツケ属 | |
シモツケ属は北半球の温帯・亜寒帯に広く分布しており、リンネは『植物の種』(1753) で、北米やシベリア原産のものを中心に11種を命名している。当然、リンネ以前に多くの学者が書物に記載しているが、リンネが名付けた(選んだ) シモツケ属の学名には、葉に注目したものが幾つもある。 |
学 名 | 種小名の意味 | 和 名 | 備 考 |
属名 Spiraea | シモツケ属 | 属名については、すでにトゥルヌフォールが 使っていた |
|
S. chamaedryfolia | (テーブルヤシ属のような葉の?) | 意味は未確定、英語名は elm-leaf spiraea | |
S. crenata | 鈍鋸歯のある | 原産地:ヨーロッパ、シベリア、コーカサス ほか | |
S. filipendula | シモツケソウ属のような(葉の) | − | 現在の正名は 不明 |
S. hypericifolia | オトギリソウ属のような葉の | 原産地:コーカサス、シベリア、ヨーロッパ ほか | |
S. opulifolia | カンボク あるいは コゴメウツギのような葉の | 現在の正名は 不明 | |
S. salicifolia | ヤナギ属のような葉の | ホザキシモツケ | 原産地:アジア・ヨーロッパの寒冷な湿地帯 |
S. sorbifolia | ナナカマド属のような葉の | ホザキナナカマド | → ホザキナナカマド Sorbaria属に訂正 現在の学名は、Sorbaria sorbifolia |
S. tomentosa | 毛の多い | 原産地:カナダ、アメリカ | |
S. trifoliata | 三葉の | → ギレニア Gillnia属に訂正 現在の学名は、Gillnia trifoliata |
|
S. ulmaria | ニレ属のような(葉の) | セイヨウナツユキソウ | → シモツケソウ Filipendula属に訂正 現在の学名は、Filipendula ulmaria |
葉の形容 以外の命名 | |||
S. aruncus | ヤギの髭のような | → ヤマブキショウマ属の一種 現在の学名は、Aruncus dioicus |
|
色を付けたものは 正名、そのほかは異名となった |
植物の分類 : | APG II 分類による ユキヤナギ の位置 |
原始的な植物 |
↑ | 緑藻 : | アオサ、アオミドロ、ミカヅキモ、など | |||||
シダ植物 : | 維管束があり 胞子で増える植物 | ||||||
小葉植物 : | ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラ、など | ||||||
大葉植物(シダ類): | マツバラン、トクサ、リュウビンタイ、ゼンマイ、オシダなど | ||||||
種子植物 : | 維管束があり 種子で増える植物 | ||||||
裸子植物 : | 種子が露出している | ||||||
ソテツ 類 : | ソテツ、ザミア、など | ||||||
イチョウ類 : | イチョウ | ||||||
マツ 類 : | マツ、ナンヨウスギ、マキ、コウヤマキ、イチイ、ヒノキ、など | ||||||
被子植物 : | 種子が真皮に蔽われている | ||||||
被子植物基底群 : | アンボレラ、スイレン、など | ||||||
モクレン亜綱 : | コショウ、モクレン、クスノキ、センリョウ、マツモ、など | ||||||
単子葉 類 : | ショウブ、サトイモ、ユリ、ヤシ、ツユクサ、ショウガ、など | ||||||
真生双子葉類 : | キンポウゲ、アワブキ、ヤマモガシ、ヤマグルマ、ツゲ、など | ||||||
中核真生双子葉類: | ビワモドキ、ナデシコ、ビャクダン、ユキノシタ、など | ||||||
バラ目 群 : | |||||||
バラ亜綱: | ブドウ、フウロソウ、フトモモ、など | ||||||
以前の分類場所 | バラ目 | トベラ科、アジサイ科、ベンケイソウ科、ユキノシタ科、バラ科、など | |||||
マメ 群: | ハマビシ、ニシキギ、カタバミ、マメ、バラ、ウリ、ブナ、など | ||||||
バラ目 | バラ科、グミ科、ニレ科、アサ科、クワ科、イラクサ科、など | ||||||
バラ科 | シモツケ属、サクラ属、ボケ属、リンゴ属、ビワ属、など | ||||||
アオイ群: | アブラナ、アオイ、ムクロジ、など | ||||||
キク目 群 : | |||||||
キク亜綱: | ミズキ、ツツジ、など | ||||||
シソ 群 : | ガリア、リンドウ、ナス、シソ、など | ||||||
↓ | キキョウ群: | モチノキ、セリ、マツムシソウ、キク、など | |||||
後から分化した植物 (進化した植物 ) | ||
|
小石川植物園の樹木 −植物名の由来− 高橋俊一 五十音順索引へ |