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科 名 : | コミカンソウ科 Phyllanthaceae | |||
属 名 : | ヤマヒハツ属 Antidesma Linn. (1745) |
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旧科名 : | トウダイグサ科 Euphorbiaceae | |||
現地名 : | Buni(スマトラ、ジャワ、スラウェシ) | |||
原産地 : | 中国、バングラディッシュ、インド、東南アジア、パプアニューギニア、オーストラリア、ハワイ、ポリネシア | |||
用 途 : | 鑑賞樹、生け垣。果実をジャム・ゼリー・ワインなどに加工する。材を使う | |||
撮影地 : | シンガポール植物園 |
バンドスタンドから西側に続く斜面に植えられている。雌雄異株で、雄株・雌株が一本ずつ。写真はすべて 2014.7.3 に雌株を撮ったもの。 |
樹 形 |
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右側に雄株がある。簡単な説明板があり、1926年に植えられたとあるので、樹齢は 約 90年。 |
幹の状態 |
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通常は真っ直ぐ伸びて高さ30m以上になるが、この木は根元で枝分かれしている。 |
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前の写真の裏側から見たもの。小さな立て札は「枝に上らないで下さい」という注意書き。幹がでこぼこになるのは、この木の特性。 |
葉の様子 |
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サンゴジュの葉を思い浮かべた。長さ 10~18センチと大きい。 |
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葉は互生。最近出た葉がみずみずしい。古い枝に果序が付いている。 |
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若い葉には 二枚の托葉が付いている。葉腋にできているのは花芽だろうか。 |
若い果実の様子 |
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果実の時期だったので 花の写真は無い。これは Wikipediaにあった 開花終了時の様子。 |
美しい果実 |
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完熟すると黒くなって甘くなり、生で食べられるそうだが、普通はジャムなどに加工される。一つの大きさは10ミリ程度。 前の写真ではほぼ同時に幼果ができるのに、果実の色にむらがあるのは、それぞれの果実が熟す速度がまちまちであるため。まるで 宝石をちりばめたような、というのはこのことだろう。 |
名前の由来 ナンヨウゴミシ Antidesma bunius | |
ナンヨウゴミシ 南洋五味子 : 果実の形態から |
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← ゴミシ、チョウセンゴミシ 朝鮮五味子 : | |
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ナンヨウゴミシ | チョウセンゴミシ Schisandra chinensis |
![]() ナンヨウゴミシは 花序軸に多くの小花が付き それぞれが 一つひとつの果実となったもの。 |
![]() 次の2枚とともに Wikipedia より |
花 チョウセンゴミシ 伸びた花托に付く果実 | |
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種小名 bunius : | |
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ナンヨウゴミシの命名経緯 |
西暦 | 学 名 | 命名者 | 備 考 |
1745 | Antidesma | リンネ | この属名はビュルマン(1706-1779)が提唱して いたもの |
1753 | A. alexiteria | リンネ | 現在は有効ではないようだ |
1767 | Stilago bunius | リンネ | 本種 ナンヨウゴミシ を Stilago属として記載 結果的には、Stilago属は Antidesma属と 同じだった |
1824 | A. bunius | スプレンゲル | Stilago bunius を訂正して記載。 |
Caroli Linnaei Systema Vegetabilium (ed. 16) |
![]() 「BHL Wiki:Biodiversity Heritage Library」より |
原書では種小名の頭文字を Buniusとし、固有名詞を表している。 なお、Stilago属の「性」は女性なのに 種小名を buni_us としたのは、 Buni の性が男性であるため。これをふまえて属名を 中性の Antidesma属に変更した時にも、buni_um とはされなかった。 この規定は、命名規約 (メルボルン) 第23条の5 にある。 |
Antidesma属 : 由来は不明 | |
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ヤマヒハツ属 : 山に生えるヒハツ の意味 | |
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ヒハツ Pipel longum の果実 Wikipedia より | |
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コミカンソウ科 小蜜柑草科 : 実の形による | ||||
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Phyllanthaceae : | |||
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