ダカール大学 付属薬草植物園に
植えられていたもの。
アリアケカズラ 有明葛
Allamanda cathartica Linn. (1771)
科 名 : キョウチクトウ科 Apocynaceae
属 名 : アリアケカズラ属
    Allamanda Linn. (1771)
英 名 : common allamanda
golden-trumpet
原産地 : 熱帯アメリカ
用 途 : 観賞用のつる植物。
割に耐寒性があり、10度以上あれば通年開花する。
沖縄ではそこら中に咲いている。
撮影地 : SENEGAL
 

リンネがアリアケカズラを記載したのは 『植物補遺 後編 (1771)』 Mantissa plantarum altera で、晩年のことである。

キョウチクトウ科の「ねじれた花」の特徴は顕著ではないが、花弁の片側が隣の花弁と、規則正しく重なっているところに現れている。
 
この株は高さ 1.5m 程度 花は茎の先端に数個付く

 

花の大きさは 5〜7cm。
名前の由来  アリアケカズラ Allamanda cathartica
 
アリアケカズラ : アリアケの由来は不明、 カズラはツル植物
有明はもともと「月がまだあるのに 夜が明けてくる頃」または「その月」のことであったが、現在は単に「明け方」を指す。

アリアケカズラの濃い黄色の花はとても「有明の月」とはいえない。それとも 花が明け方に咲くのであろうか。
 
種小名 cathartica : 「下剤の」という意味。
この木の葉から下剤として有効な薬が採れるようだ。
 
Allamanda アリアケカズラ属 :
スイス人の植物学者アラマン (F. Allamand 1735頃-1809) を顕彰して、リンネが名付けた。
熱帯アメリカに 12種がある。
 
 参 考
"アリアケ"の名が付く植物にはほかに「アリアケスミレ」がある。

アリアケスミレ  Viola betonicifolia var. albescens
こちらの名前の由来は「日本のスミレ」(山と渓谷社)にあった。

紫の筋がはいる花の色が、ほとんど白のものから薄紫まで変化に富むことから、時々刻々と変化する有明の空になぞらえてつけられた ということである。
 
参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、
        園芸植物大事典/小学館、
        週間朝日百科/植物の世界・朝日新聞社、
        日本のスミレ/山と渓谷社
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