園芸的には3つの系統に分けられるそうだ。
果皮が薄くて滑らかで小さい「メキシコ系」、 3つの中では中間のサイズの「西インド系」は熱帯に適し、色が豊富。 もうひとつは、サイズが大きくて皮が厚く いぼ状の突起があることが多い「グアテマラ系」である。
ポルトガルのものはメキシコ系であろう。
熱帯アメリカでしか知られていなかった果物?であるが、現在では様々な栽培品種があり、20世紀に入って世界的に消費されるようになった。 |
 |
Wikipedia より |
名前の由来 ワニナシ Persea americana |
ワニナシ 鰐梨 、ワニナシ属 : |
グアテマラ系の黒い「いぼ」を、ワニの背中の凸凹に例えたものである。
 |
|
種小名 americana : アメリカ産の の意味 |
原産地の北アメリカ南部、中央アメリカを指している。
|
|
Persea アボカド属 : |
『園芸植物大事典』によると、
「エジプトのある植物に対して、テオフラストスが用いた名前」 ということである。 意味は不明。
テオフラストスは紀元前3世紀、ギリシアの哲学者・博物学者・植物学者である。
植物規約開始以前では、Persea という属名は プルミエ (1646-1704) が使っていた。 ところが、リンネ (1707-1778)
がこれを 「クスノキ属」にまとめてしまったため、改めて フィリップ・ミラー (1691-1771) が定義し直した。
|
|
クスノキ科 Lauraceae : |
クスノキ科の基準になる属は「ゲッケイジュ属 Laurus」である。
クスノキ属の 50種に対して、ゲッケイジュ属は世界に2種しかないが、地中海に自生するゲッケイジュは、ギリシア・ローマの時代から「勝利・栄誉」の印であったのだから、代表となるのも当然であろう。
しかしその名の由来は、ケルト語の「blaur あるいは laur 緑」 ということで、ごくありふれた「常緑」ということが根拠である。
ゲッケイジュの冠を優れた詩人に送って不朽の名声をたたえる、という別の風習への思い入れがあったようである。 |
|
ゲッケイジュ |
葉 と つぼみ |

小石川植物園
高さ 約7m |


|
|
アボカド avocado : |
スペイン語の "aguacate" が変化したものであるが、もとは ナワトル語の "ahuacatl"
に由来しており、その意味は「睾丸」である。
|
 |
|
|
参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press
園芸植物大事典/小学館
Wikipedia
Merriam-webster
GRIN Taxonomy for Plants/U.S. Dept. of Agriculture |
|
世界の植物 −植物名の由来− 高橋俊一 五十音順索引へ |