名前の由来 ククイノキ Aleurites moluccanus |
ククイノキ : 明かりの木 の意味。 |
ハワイ語で「明かり」を意味する。
ククイノキの核果(モモなど、種子が固い内果皮に包まれている果実)に含まれる油は 50%といわれる。 搾った油を溶岩のくぼみや洞窟の岩のへこみに溜めて、灯芯を燃やして明かりとした。
アルコールのように炭素量が少ないと、中心部が光らない。 植物性の油は ほとんどのものが炭素量が多いので、菜種油も灯油として使われた。 |
ロウソクの炎 |
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種小名 moluccanus : 地名に由来する。 |
原産地はきわめて広く、モルッカ諸島も含まれている。 現在はインドネシア共和国の一部で、古くから香辛料の産地として欧米諸国の支配に合った。 |
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初めの命名者であるリンネは、『植物の種』(1753)で 同じトウダイグサ科の タイワンアブラギリ Jatropha属 として記載した。 その 1,006ページを見ると、参考文献に セイロン島を探険したパウル・ヘルマン Paul Hermann (1640-95) の著書があげられており、「Nux moluccana モルッカの堅果」という名が付いている。
セイロンとモルッカは離れているが、ヘルマンは何らかの形で、モルッカで採取された本種を入手して 持ち帰ったのだろう。 リンネはそれを参考にして命名したことになる。
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Aleurites ククイノキ属 : 小麦粉に由来する |
ギリシア語の「aleuron 小麦粉」からきており、幼葉が白い粉で覆われているため。 葉だけではなく、葉柄も毛で覆われている。 |
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トウダイグサ科 : |
トウダイグサについては、『小石川植物園の樹木』の記述を参照のこと。 |
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