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科 名 : | バショウ科 Hypoxidaceae | |||
属 名 : | チユウキンレン属 Musella Li (1978) | |||
中国名: | 地湧金蓮(di yong jin lian) | |||
原産地 : | 中国南部から、インドシナ半島。 標高 1,000〜2,500mの山に生える。 |
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用 途 : | 花を止血剤、葉の汁を解毒剤として用いる。 傾斜地の畑の縁に「土留め」として植えられていた。 |
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撮影地 : | 中国 ![]() |
雲南省 楚雄市街からバスで「紫渓山」に向かう途中の、傾斜地に建つ農家(民家)のまわりにはちょっとした畑があり、その縁に沿って植えられていることが多かった。 まとめて栽培している場所もあったが、大量ではなく、数も少なかった。 地湧金蓮は、小石川植物園の正門をはいってすぐの ソテツの裏に植えられているため、以前から知っており、「オウギバショウ」の項でも取り上げているが、食材になることがわかったので、改めてアップする。 |
正体不明 ? の料理 |
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右は油で揚げたピーナッツ、これはおいしかった! しかし、ハニカム・コア状の柔らかい植物、いったいこれは・・・・? |
紫渓山のビジター・センター | |
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中国雲南省 楚雄近郊の「紫渓山」は国立森林公園で、自然保護区となっている。 雲南ツバキの自生地として有名で、樹齢600年というものまである。 昼食を取ったセンターの食堂で出たものだが、通訳の人が聞いてくれて 初めて地湧金蓮だということがわかった。 すぐ目の前の中庭にも植えられている! |
茎の断面 |
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帰りがけに見てみると、茎を切り取った跡がある。 もしかしたら これをたべたのか? こんなに青くはなかったなぁ〜・・・。 |
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後日談 |
日本に帰って、改めて『朝日百科/植物の世界』を開いてみたら・・・・。 「中国の雲南省では農家の生け垣に植えられたり、地下茎と偽茎がブタの餌にされたりするほか、花が止血薬としてもちいられることもある。」 とあった! どおりで、うまくも何ともなかったわけだ! |
樹形 高さ2m | 雲南 | ||
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花序 金の蓮 |
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ハスの花 | |
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金蓮のほうは、いつまでたっても ハチノス(花托)が現れない代わりに、茎の中が「蜂の巣状」になっていたわけだ。 |
苞に包まれた 花 |
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中央の黄色が濃いものは、開花直前というところ。 |
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同じ写真の拡大である。 花の中央に白い雌しべが見えるので、両性花のようだ。 花序の上部になると、雄花しか咲かなくなる。 花被片は6枚。 事典によると、「3枚の萼と2枚の花弁が合着して、浅く5裂した筒状になる。残りの1枚は離れている。」とあり、右側の花が それを示している。 |
名前の由来 チユウキンレン Musella lasiocarpa | ||
チユウキンレン 地湧金蓮 : 地面から生える金色の蓮 |
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種小名 lasiocarpa : 「長い軟毛がある果実の」 という意味。 | ||
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チユウキンレンの果実 | ||
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Musella 属 : Musa から | ||
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参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press 週間朝日百科/植物の世界・朝日新聞社 植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎 雲南天然薬物図鑑/雲南出版集団公司 Mabbrley's Plant-Book/G.J.Mabberley |
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