ルリマツリ 瑠璃茉莉
Plumbago auricurata Lam. (1786)
 


ダカール市街地南部の住宅街
に植えられていたもの。
 
SENEGAL
別 名 : アオマツリ 青茉莉
科 名 : イソマツ科 Plumbaginaceae
属 名 : ルリマツリ属 Plumbago L.(1735)
英 名 : Cape leadwort
原産地 : 南アフリカ
用 途 : 観賞用。
日本でも見かけることがある

この株は高さ 1.5m程度 素焼きの壺に植えられていた



花の大きさは 2.5 cmぐらい。
 
名前の由来  ルリマツリ Plumbago auricurata
 
ルリマツリ
: 瑠璃色のマツリカの意味。
瑠璃色は本来もっと青い色であるが、・・・・・・まあいいでしょう。
アオマツリの方が合っていると思うが、「ルリ」の響きにはかえられない。

下の写真を見ればわかるが、「マツリカ」そのものとルリマツリの花は形が違う。
ここでいうマツリカは「マツリカ属」の一般的な花の形を指している。
通称ハゴロモジャスミン (Jasminum polyanthum) もそのひとつ。写真右
 
ルリマツリはイソマツ科、一方マツリカ属はモクセイ科と種類は違うが、花の形のイメージで付けられた名前である。
 
ハゴロモジャスミン
Plumbago ルリマツリ属 :
鉛を意味するラテン語の plumbum に由来するという。
鉛の中毒に効くと考えられたことにちなむということである。
種小名 auricurata : 「耳の形の」という意味。
どこの部分が耳の形に似ているのか?不明。
 
 
 ←マツリカ
(茉莉花)
: Jasminum sambac Ait. (1789)
マツリカは、モクセイ科 ソケイ属 (ジャスミン属)の香りのいい植物で、ジャスミン茶に使われている、あれである。
 
東南アジア、一説にインドからアラビアにかけてが原産地といわれている。
 
日本に伝わる前に、原産地から中国に伝えられた時、外来語であるサンスクリット語の「マーリカー (mallika) 」に対して、末梨華 あるいは茉莉花の字が当てられたものである。
和名はその音読み。
 
もとの mallika の意味はわからない。
[ Copyright ] Dr. Gerald Carr
(Univ. of Hawaii )
 
Jasminum ソケイ属 :  マツリカのアラビア名 yasmyn あるいは yasmin に由来するといわれている。
しかし yasmin の意味は不明。
 
属名の現在の中国名は茉莉属であるが、和名はソケイ属である。
ソケイは漢名の「素馨」を音読みしたもので、字の意味からすると「白くて強い香り」ということになる。
これは、ソケイ属の多くの花に香りがあり、香料の原料となる精油を含む種もあるためである。
ソケイ属の仲間には 「キソケイ」 「ヒマラヤソケイ」など、「〜ソケイ」という和名が付けられたものも多い。
 
種小名 sambac の意味は不明。

キソケイ
筑波 実験植物園
参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、
        園芸植物大事典/小学館、
        図説 花と樹の大事典/植物文化研究会 編
        植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎
        ハワイ大学 Dr. Gerald Carrのホームページ
               (転載許可取得済み)
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