植物園は、将軍になる前の 徳川綱吉の屋敷、通称白山御殿だった。住居は台地の上、下には日本庭園を配置するために、変化に富んだ広い敷地を選んだ。南北に長い敷地全面に「崖線」があるために、多くの坂や階段がある。

場所を示すのには やはり名前が必要、と「勝手に」名前を付た。
池と同じように 正門から奥への順に、坂下から上へを原則に 掲載したい。
しかし、なにぶん 数が多いので 少しずつ気長に・・・。
掲載する順番は ランダムになる予定。


名称の付け方:  ・その坂付近に生える 特徴的な植物の名前
 ・池の名前、神社の名前   など

坂 の 位置 と 名称
シラキ坂 カナクギ坂  別名、どろんこ坂 メイン・スロープ

 
①:メイン・スロープ
説明の必要もない坂だが、良い名前を思い付けない。サクラ坂 ・ソメイ坂 ではありきたりだろう。
登り始めると 見えているサクラの角で折れ曲がって、60番通りの水平部分がある。


左にソメイヨシノを見ながら最終コーナーを曲がると、本館が見えてくる。

上の曲がり角から 坂下を見る
本館の建設は 1939年(昭和14年)。
ここが、植物園として市民に開かれたのは 1877年(明治10)と古く、88年(明治21)からは 入場料を徴収するようになった。
この坂は、 1909年(明治42年)に発行された 縮尺一万分の一の精密な地図に、表現されている。 
植物園 メインスロープ
状態の変わらない1916年(大正5年)の地図で示す。
右上に 植物学教室が建っており、古い温室もある。
国土地理院 / 地図サイズ 400 × 260
帝大下水
 すり減ったマンホールが、古い坂の歴史を示している。




 
②:カナクギ坂 別名 :どろんこ坂
本館の裏にあり、分類標本園や売店から帰る時には 近道となる。上部は玉石で段を作ってある。 

登り口は 60番通り。
名前の由来は 特徴的な植物として、途中左側に カナクギノキ Lindera erythrocarpa があることから。しかし、本体は古くなって折れてしまい、わずかにひこばえが伸びている。
カナクギノキ

上から 60番通りを見下ろしている。
注意が必要なのは、一部に 階段状になっていない 部分があるために、雨上がりなどでは確実に滑る事。下りてきた人の衣類が汚れていたのを 何回か目撃したことがある。
最上部

上 部
見えている標識は 41番
 
標識41番から 下り口を見る



坂 の 位置 と 名称
コクサギ坂 シラキ坂(次項) カナクギ坂 メイン・スロープ

 
③:シラキ坂
メタセコイア林から カナクギ坂に出る短い坂。ここを歩く人は ほとんどいない。中程にシラキがある。

撮影は 2011.11.15。シラキは黄緑、黄色、紅葉のミックスとなって 美しい。道の端に生えている。




 
④:コクサギ坂
コクサギ坂は、標識62番から標識51番までの緩やかな坂。
上部両側に 数本のコクサギが植えられている。

道の左側にある62番の標識は 写っていないが、ここが 50番通りのスタート地点。


偽木で作られた 段々がゆるくカーブしている。


 奥の明るい緑色が コクサギ。
標識51番 : ハンノキ坂との交差部
ハンノキ並木へ





売店へ
ちょっといびつな十字路。奥は コクサギ坂の続きだが、折れ枝でも引っかかっているのか、長い間 進入禁止のままだ。



坂 の 位置 と 名称
コクサギ坂 シラキ坂 カナクギ坂 メイン・スロープ
カワセミ坂 オカメザザ坂 ハンノキ坂(次項)


⑤:ハンノキ坂 別名 :売 店 坂



小石川植物園の樹木 -植物名の由来- 高橋俊一 五十音順索引へ