フィリピン・ビワモドキ (仮名)
フィリピン枇杷擬き
Dillenia philippinensis Rolfe (1884)
園外植物
 
科 名 : ビワモドキ科 Dilleniaceae
属 名 : ビワモドキ属 Dillenia L. (1753)
原産地 : フィリピン
現地名 : Philippines Simpoh , Katmon
用 途 : 花を鑑賞するために栽培される。
撮影地 : シンガポール
 

ビワモドキの花は未だに見たことがないが、シンガポール植物園で同じビワモドキ属の Dillenia philippinensis の花を見ることができた。

場所は案内カウンターのあるビジター・センターを出てすぐの、広場突き当たり。
 
低く剪定された木 背の高い方 3m ぐらい

広場には数本の木があったが、そのうちの1本にたくさんの花があった。
 
葉の様子とつぼみ
葉はビワモドキよりも少しだけ厚手で楕円形。 ツヤもあるのでビワモドキとは違う印象を受ける。 蕾の大きさは 直径3cm程度ある。
 
膨らんだつぼみ
花弁と同じく 蕚の数も5枚であるから、中央部分は花弁のはず。
色はまだ黄緑がかっている。
 
いいですねぇ〜、白い花。 雄しべ・雌しべの色がまたいい!
これまで見た花のベスト・ワンかもしれない。直径15cm以上。

南国版 オオヤマレンゲ。
そういえば、ビワモドキ(ディレニア) 科は モクレン科に近い。
 
咲き終わった花
花びらが落ちたあと、すぐに蕚が覆い被さってくる。

ビワモドキの場合は実とともに蕚も大きくなって、球形の果実となる。
本種も同様なのであろう。
 
ビワモドキの葉 ビワモドキの実

 
名前の由来 Dillenia philippinensis

和名 : なし
和名としては、原産地から 「フィリピンビワモドキ」 しかないでしょう。
種小名 philippinensis : フィリピンの という意味
原産地を表している。
 
Dillenia ビワモドキ属 :
18世紀ドイツの植物学者で、オックスフォード大学の植物学教授となった J. J. Dillenius (1687-1747) を記念したものである。
                            『園芸植物大事典』
 
ビワモドキ属は熱帯アジアを中心に 約40種があるそうだ。
白だけでなく、花が黄色い種類もある。
 
 
フィリピン・ビワモドキ
   ← ビワモドキ (枇杷擬き) : Dillenia indica Linn. (1753)
インド・タイ・マレーシア原産。
ビワモドキの葉がビワの葉に似ているために名付けられた。

詳しい記述については「ビワモドキ」を見ていただきたい。
 
小石川植物園の樹木 −植物名の由来− 高橋俊一 五十音順索引へ
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