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科 名 : | アオギリ科 Sterculiaceae | |||
属 名 : | カカオノキ属 Theobroma Linn. (1737) | |||
英 名 : | cacao | |||
中国名: | 可可 ke ke | |||
原産地 : | 熱帯アメリカ | |||
用 途 : | 種子を粉末にしたものが古くから飲料として利用されてきた。 また、それを加工したチョコレート、飲料 (ココア) にし、種子から取れる油脂はマーガリン・ポマード、座薬の基材などに使われている。 |
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撮影地: |
シンガポール![]() ![]() |
毎年2月になると、日本中に「バレンタイン」の文字が氾濫する。 |
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しかし、たとえ幾つになっても「本命チョコレートを貰える」 ということは嬉しいことである。 |
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古代から、アステカ族やマヤ族の飲料として利用されたカカオ豆は、時には貨幣として使われたというくらい、貴重なものであった。 なにしろ、属名 Theobroma は「神の食べ物」という意味である! 日本の大きな植物園では、その多くが温室でカカオノキを育てている。 この木の生育条件は難しらしく、熱帯地方(緯度が南北20度以内)で高温ならどこでもよい というわけにはいかず、条件としては上記のほかに、 ・標高が 300〜600m ・年間雨量が豊富で 2,000mm以上 ・有機質に富む土壌 ・風が弱い ・やや陰地 が良く、「肥えた傾斜地が最高」 ということだ。 『園芸植物大事典』 以下、国内とシンガポール植物園の写真をミックスして構成した。 |
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シンガポール植物園では、中央のビジター・センターから北側に位置する、「フルーツエリア」に10本ばかりが植えられている。 カカオは大きくなっても8m ぐらいにしかならず、この木は約6m。 |
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葉の様子 長さ 30cm | 幹の様子 太さ 20cm 強 | ||||||
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実の様子 | |||||||
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さらに熟すと、トップの写真のように黄色や赤みがかった色となる。 果実の内部は、京都植物園の模型の展示でご紹介。 アクリル板に温室の屋根の光が写り込んでしまって、見にくい。 |
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説明板の内容 |
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わかりにくいが、右端にカカオ豆の模型が並んでいる。 中央アメリカで突然変異で生じたと考えられている「クリオロ型」と呼ばれる種類は、発酵させる必要がないそうだ。 『園芸植物大事典』 国連の食糧農業機関の統計(2005年)によると、カカオ豆の生産量は圧倒的にコートジボワールが多く、2位のガーナの2倍近い。 地域的にはアフリカと南米が多く、インドネシアが3位にはいっているものの、東南アジアは盛んではないようだ。 |
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名前の由来 カカオノキ Theobroma cacao | |||||||
カカオ : 英語名・スペイン語名の読み |
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種小名 cacao : | |||||||
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Theobroma カカオノキ属 : 神の食物 の意味 | |||||||
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アオギリ科 Sterculiaceae : | |||||||
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参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、 園芸植物大事典/小学館、 週間朝日百科/植物の世界・朝日新聞社、 植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎、 Wikipedia、 Merriam-Webster OnLine |
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