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科 名 : | ウルシ科 Anacardiaceae | |||
属 名 : | アナカルディウム属 | |||
Anacardium Linn. (1735) | ||||
英 名 : | cashew , cashew nut | |||
原産地 : | 熱帯アメリカ(ブラジル南東部) | |||
用 途 : | 種子を炒ったものがカシューナッツ。 肥大する花柄を生や焼いて食べたり、ジャムにする。 |
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撮影地 : | ドミニカ共和国 ![]() |
1976年に開設されたドミニカ共和国の国立植物園には、2カ所にカシューナットノキがあった。 あいにく名札はなく、初めにトップの写真の花を見た時には、なんだかわからなかった。 後日別の場所で、実ができかかっているのを見て、「この木が カシューナッツだ!」と感激した次第。 |
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幹の基部から枝分かれするのが特徴だが、事典には10~15mになる、とある。 この程度の高さなら、収穫もしやすいだろう。 |
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葉の様子 | 花の付き方 | |||||||||||||||||||||
![]() 花は、新しく出た枝の先端に生じる。 (頂生) ウルシ科の花は、このように枝分かれしてたくさんの花が付く。 (この形の場合は総状花序) |
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もう一つの木は高さ4mで、下枝は「剪定」されていた。 |
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別の樹形 | 幹の様子 | |||||||||||||||||||||
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この木に、出来たての実が生っていた。 |
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これから肥大する花柄部分より、種子の方が大きい。 |
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部分図 | 成熟した果実 | |||||||||||||||||||||
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右の写真の出典は、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学、Land & Food System学部の『Botany Photo of
the Day』である。 (商業使用でなければ、利用可能の写真集。) はじめは「空豆」のようだった種子も、しっかりと大きくなっている。 淡ねずみ色の種皮を取り去ってから炒ったものが、「カシューナッツ」である。 |
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カシューナッツ | ||||||||||||||||||||||
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名前の由来 カシューナットノキ Anacardium occidentale | ||||||||||||||||||||||
和名 カシューナットノキ |
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種小名 occidentale : 「西方の」という意味。 | ||||||||||||||||||||||
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Anacardium アナカルディウム属 : 心臓の形に似た の意味 | ||||||||||||||||||||||
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英語名 cashew : 意味は不明 | ||||||||||||||||||||||
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ウルシ科 Anacardiaceae | ||||||||||||||||||||||
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リンネ『 植物の種 』の記述 | ||||||||||||||||||||||
本種の学名の命名者 リンネが本種を記載した 『植物の種』の 383ページを見ると、1753年の刊行時以前に、すでに上記の呼び名が記載されていたことがわかる。 |
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カシューナッツは食料として利用しやすい種であるから、当然、原産地の人々は食べていただろう。 500年前に南米が発見されて、ほぼ同じ時期に発見されたインド航路によって、カシューナッツはインドのマラバール地方に伝えられたという。 そして、カシューナッツの輸出量は長い間 インドが第一位であったが、Wikipedia によると、近年の生産量はベトナムが飛び抜けており、これにインド、ブラジルが続いている。 |
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参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、 園芸植物大事典/小学館、 朝日百科/植物の世界/朝日新聞社、 植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎、 植物の種/原著リンネ 1753/植物文献刊行會、 Dictionnaire des Jardiniers/フィリップ・ミラー 1785、 Wikipedia 日本 |
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