タガヤサン
Senna siamea H. S. Irwin & Barneby (1982)
← Cassia siamea Lamark (1783)
 
科 名 : ジャケツイバラ科 Caesalpiniaceae
 (マメ科 Fabaceae)
属 名 : センナ属 Cenna Tourn. ex Mill. (1768)
英語名 : kassod tree
中国名 : 鉄刀木 tie dao mu 、(別名)黒心樹
原産地 : 東南アジア(ミャンマー、タイ)
用 途 : 街路樹、公園樹
材は銘木のひとつで、家具・楽器・細工物や内装仕上げ材に使われる
 
撮影地 : ドミニカ共和国

ドミニカ共和国では、街路樹に多用されている。
ホテルや住宅の庭でもよく見かける。
 
樹形   街路樹
高さは共に 13m程度
 
古い幹の様子 手前は 若い幹
幹が少し太くなると、表面に縦の割れ目がはいる。
 
心材の色は濃褐色ないし黒褐色で、濃淡の縞がはっきりした模様があり、耐久性もあるので家具や内装仕上げ材、楽器や細工物などに使われる。
福岡県大川市
高田木材のホームページより
(掲載許可取得済み)
 

 
新葉
細長い小判型の小葉は皮質で、出始めは特にきれいである。
 
葉の裏は白い 実の様子 幅15mm

 
花 と 実 つぼみ と 花

 

 
 
以前は、センナ属 ・カワラケツメイ属 Chamaecrista ・ナンバンサイカチ属 Cassia の3属は、まとめて Cassia属 として分類されていた。
 
花や果実、種子の形状の違いから、現在は通常3つの属に分けられている。
 
2枚のアップ写真で、センナ属の花の特徴を説明したい。
 
 
 ・雄しべの数:10本
 ・雄しべの長さ:下から上にいくほど、短く小さくなる。
 
 下段に一番長いものが2本。
 中央奥に隠れるように1本。
 中間に4本。
 上部両脇に2本。
 
最後の1本は最上部の中央にあり、ほとんど見えないくらいに小さい。
 
 
一方 「ナンバンサイカチ Cassia 属」は、10本の雄しべのうち 3
本だけが長く、大きく湾曲するのが特徴である。
ナンバンサイカチ

 
名前の由来 タガヤサン Senna siamea
 
タガヤサン
 : 漢字も 由来も 不明
一説に、フィリピン語の「tambulian」が変化したものとされる。
 
種小名 siamea : シャム(タイ王国)の という意味
原産地の一つを表している。
 
Senna センナ属 : 不明
1935年発行の『植物學名辞典/牧野』には、Senna の学名がない。
また『園芸植物大事典』は、3属まとめて Cassia属の考え方を取っており、これまた Senna属が存在しない。
 
ジャケツイバラ科 :
ジャケツイバラについては別項を参照のこと。
 
今回は、「世界の植物」の中で もっとも記述が少ない?!
 
タガヤサンの木陰で商売

 
参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、
        園芸植物大事典/小学館、
        週間朝日百科/植物の世界・朝日新聞社、
        植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎
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