オウコチョウ 黄胡蝶
Caesalpinia pulcherrima Swartz ( ? )

← Poinciana pulcherrima Linn. (1753)
  セネガル 、パキスタン
ガイアナ協同共和国 、ドミニカ共和国
日本 温室・西南部の暖地・沖縄
科 名 : ジャケツイバラ科 Caesalpiniaceae
(マメ科 Fabaceae)
属 名 : ジャケツイバラ属 
Caesalpinia Linn. (1775)
英 名 : breadfruit
原産地 : 西インド諸島といわれている。
用 途 : 世界中で観賞用に栽培されている、常緑樹。
 
日本でも暖かい地方では路地で育つが、その他の地域では温室で栽培されている。
ガイアナの首都ダカールでは街のあちこちで見かけたが、写真は軍病院のフェンス沿いに植えられていたものである。
 
古いが趣のあるフェンス
鉄柵の間から 花と葉の様子


東京都夢の島 熱帯植物館で
 
樹形 (パキスタン ラホール ジーナ植物園)

高さは2.5m。扁平の実が生っている。
 
名前の由来 オウコチョウ Caesalpinia pulcherrima
 
オウコチョウ 
黄胡蝶 
: 黄色い蝶 の意味
辞典によると、胡蝶は単に「蝶の異名」とある。
胡の字を漢和辞典で引くと、たくさんある意味の中に「昔の中国で、外国から渡来したものをいう」とあった。
「胡蝶」のイメージは、外国の美しい蝶 ということになろう。
 
ダカールのフェンスにも黄色い色の「オウコチョウ」があったが、各地で見かける色は圧倒的に朱色〜橙色が多い。

 
なお、スミレ科のパンジー(三色スミレ)の別名として「コチョウソウ」がある。
Caesalpinia ジャケツイバラ属 : 
属名 カエサルピニアは、ローマ法王クレメンス8世(在位1592 - 1605)の侍医で植物学者の、チェザルピーノ(A. Cesalpino ラテン語の綴り Caesalpinus) を記念している。
 
ジャケツイバラについては 別項を参照していただきたい。
種小名 pulcherrima : 甚だ美しき という意味
私は白い花が好きで、派手で大きな朱色の花は好みではない。しかし、オウコチョウの花は小さいため、緑の葉とのバランスが良くて、あまり気にならない。
ジャケツイバラ科 Caesalpiniaceae :
エングラーの分類では「マメ科」となる。
 
参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、
        園芸植物大事典/小学館、
        週間朝日百科/植物の世界・朝日新聞社、
        植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎、
        漢和中辞典/角川書店
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