| 山手線 が 渡る橋 ・くぐる橋 | ![]() |
| 大 塚 → 巣 鴨 | |
| 地図については 脚注参照 |
| − 架道橋 (ガード) ・跨線橋 − |
| 1. 大塚高架橋 |
| 2011年7月 掲載、 2021年1月 改訂と写真追加 |
| 高架橋の定義は、「鉄道のある一定区間を橋梁で連続させた構造物」(『鉄道構造物探見』/小野田 滋)である。 大塚高架橋は、高架化された土手の片側だけに開口部があるコンクリートの箱なので、橋梁というこの定義には当てはまらないかも知れない。 |
| 大塚高架橋は貨物引込線のために増線されたもので、以前から線路も撤去されている。 |
| 全 景 (山手線の内側 より) 2009年12月 |
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| 自由通路が完成したあとの、周辺工事中の写真。 工事囲いの中にあった旧駅舎のために高架橋はほとんど隠れていたが、自由通路の整備で駅舎がなくなり、高架橋の「名称ラベル」が出現したので、取り上げないわけにはいかない。 |
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| 舗装された駅前 と 高架橋 2010年6月 |
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| 高架橋には6本の柱の間に、間口4m程度の空間が5つあり、番号ラベルまで張られている。 なお、当時の王子電気軌道が山手線をくぐって繋がったのは、1928(昭和3)年12月だが、その時間差はわずか4年間なので計画はわかっていただろう。 |
| 右側2つは古くから飲食店として使われていた。今後、この広場に12階建ての駅ビルの計画がある。店舗だけでなく、子育て施設・スポーツ関連施設・オフィスが予定されている。 |
| 着工準備が整った 計画地 2011年7月 |
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| 旧貨物駅にあった建物も解体された。 |
| 大塚高架橋の歴史 |
| 戦前・戦後とも貨物輸送の主力は鉄道であり、スペースの許す駅では山手線にも貨物駅が併設されていた。大塚駅は崖地に設けられたにもかかわらず、当初から貨物駅を設けるべく広大な敷地が造成された。 |
| 本高架橋が建設されたのは電車線の複々線化の時、1924(大正13)年頃だったと思われる。その根拠は、複々線化に伴って王子道に架けられた「3.
大塚架道橋」に引き上げ線が掛かっていて、その桁の製作年がほかの4線と同じ時期であるため。 ただ地図には引き上げ線までは表現されていないので、それ以前にすでに3線だった可能性もあるが、調べる術が無い。 |
| 写真A 1947年:戦後の貨物用引き上げ線 |
![]() 1947(昭和22)年8月8日 米軍撮影 M390-32 / 国土地理院 に加筆 |
| 周囲はまだ焼け野原だが、貨物ヤードには多くの貨車が停められている。▲▲間が引き上げ線で、本高架橋は点滅している=の部分。 |
| 写真B 1963年:無くなった貨物ヤード |
![]() 1963(昭和38)年6月26日 MKT636-C5-17 / 国土地理院 に加筆 |
| 複数あった貨物ヤードの引き込み線が、いつ撤去されたのかわからないが、1961年の空中写真ではすでに無くなっている。 Wikipediaによると、大塚駅の貨物の取り扱いが無くなったのは、この10年後の1974(昭和49)年とのこと。トラックによる貨物輸送をやっていたのだろうか。 |
| ■ 大塚高架橋 データ | |||
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位 置 : | 豊島区南大塚三丁目 | |
| 管理番号: | − | ||
| 線路の数: | 1線:貨物引き上げ線 | ||
| 長 さ : | 約 25 m | ||
| 奥行き: | 約 4 m | ||
| 竣工年: | 推定:山手線複々線化時 1924(大正13)年頃 | ||
| 備 考: | コンクリート造、三方が壁 | ||
| 名前の由来: | 大塚駅構内にあるため | ||
| 周辺の情景 |
| 大塚といえば 天祖神社。 特に神社巡りが好きなわけではないのだが、戦災で焼けながら生き残っているイチョウの木がすごい。このホームページを始めた当初、境内に展示してあった昔の地図で、ヒントも得られたことだし・・・・ |
| 天祖神社 |
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| 大塚駅南口からすぐ近く。 |
| 創建は鎌倉時代末の元享年間(1321年〜24年)。祭神は天照大御神で、巣鴨村の鎮守として「神明社」などと呼ばれていた。 ご祭神の伊勢の皇大神宮が天津御祖の大神であるところから「天祖神社」と改称され、今日に至っている。 |
| 天祖神社縁起の石碑 より |
| 御神木 夫婦公孫樹(めおといちょう) |
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| 右が雌株、左が雄株。1945(昭和20)年4月13日の城北大空襲で被災。特に雌株の焼け焦げは今でも残っているが、根本から出た「ひこ生え」が大きく育っている。樹齢 400年という。 |
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| 完全に枯れた幹。 60年以上も腐らずに よく残っているものだ。 |
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