山手線 が 渡る橋 ・ くぐる橋
新橋 → 浜松町
タイトル地図については 脚注を参照

新橋駅 遠望     2024.1.22.

2010.12.16              新橋駅 遠望 (工事中の写真)               2015.8.6
新橋駅では大屋根を架ける工事が行われた。駅付近を歩いていてもわからないが、上空からの見た目は一変した。
日本初の鉄道は 旧新橋 − 旧横浜間 で、現駅とは離れている。まずはその 旧新橋駅から。


地図と写真で見る 初代 新橋駅 の 歴史

 1872年(明治5年) : 官営、新橋 - 横浜間 開業

イギリスの技術を導入したとはいえ、維新後5年で よくも横浜まで鉄道を開通させたものである。
開業時の 旧新橋駅
『東京風景』1911年(明治44年)出版/国会図書館 近代D.L.より
是は我国鉄道創業の当時 即ち 明治5年9月12日 東駕親臨して開通の盛典を挙げさせられれたる新橋停車場の現状也 構造美ならず規模大ならずと雖も 内国五千哩の鉄道を産出し、今日の便益を挙げたる母駅なれば、我が交通史上に特筆大書して本邦鉄道界の紀念に供すべき也
開業から40年を経た時期に出版された『東京風景』の解説文で、すでに 二代目新橋駅や万世橋駅が開業し、巨大な東京駅も工事中だったために、このようなコメントとなった。

1883年(明治16年) : 日本鉄道、上野 - 熊谷間 開通

1883年(明治16年)測量の五千分の一地図

1885年(明治18年) : 日本鉄道、品川 - 赤羽間 開通
1900年(明治33年) : 新永間 市街高架線工事 着工
1904年(明治37年) : 日露戦争(〜1905年)で中断

1904年(明治37年)の空中写真
明治になって築地(現在の中央卸売市場)に海軍兵学校が開設された。その技士が気球を使って南から北の4枚の写真を撮ったのが、日本初の空中写真といわれている。
撮影は1904年(明治37年)で、後方に 建設中の市街高架線新橋駅付近が写っている。

1906年(明治39年)10月1日 : 鉄道 国有化
1909年(明治42年)12月:烏森駅(現新橋) 開業 電車運転開始
この年に、品川 - 赤羽、池袋 - 田端 間が「山手線」とされたので、烏森駅や有楽町駅には 山手線は通っていなかった。

1909年(明治42年)測量 1万分の1 地図
国土地理院/サイズ 400 × 300、以降の地図も同じ
前掲の5,000分の1とは 範囲もスケールも異なる。
現新橋駅は「烏森駅」として開業したが、東京駅が開業するまでは「志んはし」駅は旅客駅として機能していた。

1914年(大正3年)12月:東京駅開業
       初代新橋駅は「汐留駅」として貨物駅となる

1916年(大正5年)修正 1万分の1 地図
汐留は「汐留駅貨物停車場」となっている。「新橋駅」には駅舎ができている。

1919年(大正8年): 神田-東京間が開通して「の字運転」
1923年(大正12年)9月: 関東大震災 で大きな被害
1925年(大正14年): 山手線 環状運転開始

1930年(昭和5年)測量の地図
名称は「汐留貨物駅」。初代駅舎(の位置)が無くなっている。二代目新橋駅舎は修復して継続使用。第一京浜(国道15号)が広げられた。

1936年(昭和11年)修正の地図
駅名は無く、中央卸売市場へ向かう線路が1本だけ! 震災からの復旧工事の最中だろうか?

1947年(昭和22年) 終戦後の汐留
空襲は受けなかったようで、次の8年後の地図と さして変わりない。

1955年(昭和30年)修正の地図
貨物駅として大活躍。

1956年(昭和31年):山手線 京浜東北の完全分離運転
1959年(昭和34年):汐留でコンテナの取り扱い開始。
1964年(昭和39年):東海道新幹線開通、貨物駅構内を通過

1974年(昭和49年)の空中写真
国土交通省 地図・空中写真閲覧サービス CKT7415

1986年(昭和61年):汐留駅 廃止
1995年(平成7年):再開発工事 開始
          区域の名称は 汐留シオサイトとなる


再建された 停車場




正面玄関の階段段数は 9段。




ホームの長さは短いが、当時の「双頭レール」や復元された「0マイル標識」も展示されている。

0マイル標識

双頭レールは上下が同じ断面で、反転させて2度使える反面 特別な固定金具や木片が必要。その後の普通レールは「犬釘」だけで固定した。
参考: 犬釘(一般的な turtle型



駅名 新橋 の由来

江戸時代に、汐留川に架けられた橋名に由来する。場所は中央通りを高速道路が跨ぐ所。



タイトルの地図について : 地図サイズ 299×90
明治42年(1909年)測図、 大正5年(1916年)第一回修正測図 1万分の1地図
「日本橋」に加筆        大日本帝国陸地測量部/国土地理院 発行

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