ツ ツ ジ ★ コレクション |
科 名 : | ツツジ科 Ericaceae |
属 名 : | ツツジ属 Rhododendron Linn. ( 1753 ) |
植物園には各所にツツジが植えられているが、サクラ林が終わる場所、3本大楠の手前に「ツツジ園」がある。 |
ツツジ園 の 位 置 |
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D 9 ~ D10 | ★ | 20番通り と 30番通りの間 |
ツツジの原種 および 園芸品種 その1 |
ツツジ コレクション 前半は、中央ベンチよりも南側にある 以下の 9 区画(仮称)を掲載する。 |
番号 | 区画の名称 | 主な種 |
❶ | 台湾産 コーナー | キンモウツツジ、シカヨウツツジ など |
❷ | 平戸ツツジ | ヒラドツツジ の園芸品種 |
❸ | 大山マツツジ | オオヤマツツジ と園芸品種 |
❹ | 黐ツツジ | モチツツジ と 変種、園芸品種 など |
❺ | 琉球ツツジ | リュウキュウツツジ と園芸品種、キシツツジ など |
❻ | 山ツツジ | ヤマツツジ と 変種、品種、園芸品種 など |
❼ | 皐月 | サツキ、マルバサツキ その他の原種や品種 |
❽ | セイシカ | セイシカ、アマミセイシカ、 |
❾ | 日陰ツツジ | ヒカゲツツジ |
ツツジ の和名 ・学名 の由来 | ||
ツツジの学名も難しいが、例によって まず 『GRIN』 の学名を基準に、次に 『 INDEX Kew』、 さらには各種事典を参考にした。 解説については 『園芸植物大事典/小学館』(1994)のツツジ属、国重正昭/竹内照雄 両氏による記述が詳しいので 各所で引用させていただくが、遺伝子解析が進んだ現在では、分類や学名が違ってきているかもしれない。 |
・ | 原産地や種類別にロープで区分けされているので、区画番号を付け、 ■や■などの小見出しでリストを作った。 |
・ | 園内にはほかにも各所にツツジがあるが、場所別にするよりも 種類別に並べた方が分かり易いので、ツツジ園コーナーに続けて ■色の小見出しで リストアップし、備考欄に場所を記載した。 |
・ | 名称 学名欄の色について (GRIN および 園の名札に基づく) |
:原 種 | :変種・品種 | :交雑種 |
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:園芸品種 |
区画 ❶ 台湾産 コーナー | : サクラ林側入り口の手前 |
ツツジ園★の 区画番号 ❶ 台湾産 |
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名称・花の撮影日 | 学 名 | 花 ・ 葉 | 備 考 | |
ケシベツツジ 毛蘂 2014.5.13 |
R. lasiostylum (1913) |
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ツツジには子房に毛の有る種ばかりだが、本種は花柱にも毛があ。 |
GRIN にある | ||||
ケシベツツジの 変種 ウライツツジ 烏来? 2014.4.29 |
R. laslostylum var. kanehirai |
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キンモウツツジ 金毛 2013.4.28 |
R. oldhamii Maxim. (1870) |
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葉などの毛が 黄色いため |
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GRIN にある | ||||
シカヨウツツジ 志佳陽 2013.5.15 |
R. sikayotaizanensis (1939) |
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和名は、台中 志佳陽大山で採取されたため 花は小さく 径 約25ミリ |
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GRIN には無し INDEX Kew にはある |
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ナカハラツツジ 中原 2013.6.18 |
R. nakaharae (1908) |
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記載は nakaharai 中原 げん氏を顕彰 別名:タイワンアザレア |
GRIN にある | ||||
ナンオウツツジ 南澳 2013.5.15 |
R. breviperulatum (1913) |
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台湾北部の宜蘭県に 「南澳郷」がある。 種小名の意味は「短い芽層のある」、冬芽の状態だろうか |
GRIN には無し INDEX Kew にはある |
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R. は Rhododendronの略、 以下同様 |
区画 ❷ 平戸ツツジ コーナー | : サクラ林側入り口の手前 左側 |
ツツジ園★の 区画番号 ❷ ヒラドツツジ |
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ヒラドツツジ R. x pulchrum はその名の通り 長崎県平戸市に由来する。 |
平戸市は江戸時代に貿易港として栄えた町であり、貿易船と共に 沖縄のケラマツツジ [R. scabrum]や 中国のタイワンヤマツツジ [R.simsii]が早くから紹介され
武家屋敷に植栽されて、日本産のモチツツジ 、キシツツジ との間で自然交雑が起こった。 その中から 1951年(昭和26年)以降に選抜されて、ヒラドツツジとして 300近い品種が命名されている。 世界中で最も大型のツツジのひとつといえる。 『園芸植物大事典/小学館』 ヒラドツツジの要約 |
雑種名 pulchrum は 「美しい」の意味。 なお GRIN には、ヒラドツツジは サツキ R. indicum と リュウキュウツツジ R. mucronatum の交雑、と明記されている。 |
名 称 | 学 名 | 花 ・ 葉 | 備 考 | |
ヒラドツツジの 園芸品種 シュンセツ 春雪 2013.4.23 |
R. x pulchrum cv. Shunsetsu |
![]() | ![]() | R. x pulchrum は GRINにある |
ヒラドツツジの 園芸品種 センエオオムラサキ 千重大紫 2011.4.29 |
R. x pulchrum cv. Sen-e- ohmurasaki |
![]() | オオムラサキツツジの八重品種 ⑧:メタセコイアの前にもある |
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ヒラドツツジの 園芸品種 タイホウ 大鳳 2013.4.23 |
R. x pulchrum cv. Taihou |
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ヒラドツツジ系 その他の場所 | ||||
名称 | 学 名 | 花 ・ 葉 | 備 考 | |
ヒラドツツジの 園芸品種 オオムラサキ 大紫 2009.5.5 |
R. x pulchrum cv. ohmurasaki |
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⑤: | ⑧: |
20番通り ツツジ園を過ぎて、標識23番の先 両側が、オオムラサキの植え込みとなっている。 | メタセコイアの前 千重大紫もある その他いたる所に |
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ハナショウブ池 | マツ林入口 | |||
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ヒラドツツジ 平戸 ( 雑種 ) 2011.4.5 |
R. x pulchrum | ![]() |
⑥: 日本庭園からの階段をのぼった所 |
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GRIN にある | ||||
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区画 ❸ 大山ツツジ コーナー | : サクラ林側入り口の すぐ右側 |
ツツジ園★ の区画番号 ❸ オオヤマツツジ |
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オオヤマツツジの名は、過去にヤマツツジ R. kaempferi の地方変種と考えられていた事に由来する。 植物園の名札や『朝日百科/植物の世界』では R. transiens で、独立した種としている。 違いはヤマツツジの雄しべが通常5本なのに対して、オオヤマツツジは(6~)10
本。 種小名 transiens は、「間種を作る」 つまり 雑種ができやすいという意味である。 |
:原 種 | :変種・品種 | :交雑種 |
|
:園芸品種 |
名称 | 学 名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備 考 | |
オオヤマツツジ 大山 2013.4.18 |
R. transiens (1922) |
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雄しべ 10本 |
学名、GRIN には無し INDEX Kew にはある |
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オオヤマツツジの 品種 シロバナ オオヤマツツジ 白花大山 2013.4.18 |
R. transiens f. Shirobana- oyamatsutsuji |
![]() | 花弁の先が丸い | |
オオヤマツツジの 園芸品種 エドハナビ 江戸花火 2013.4.28 |
R. transiens cv. Edohanabi |
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萼が花弁と同型の二重咲き 花が多すぎて、二重の様子がわかりにくい |
オオヤマツツジの 園芸品種 シラタキ 白滝 2013.4.28 |
R. transiens cv. Shirataki |
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二重咲きだが、萼が「半花弁化」したもので、非常に珍しい 完全二重も多い |
オオヤマツツジの 園芸品種 チョウトン 朝暾 2014.4.27 |
R. transiens cv. Chôton |
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小型の花で、ピンクと白 あるいは絞りがある |
オオヤマツツジの 園芸品種 ニシキノツカサ 錦の司 2013.4.18 |
R. transiens cv. Nishikinotsukasa |
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白、赤紫の単色と 絞りが枝変わりに |
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オオヤマツツジの 園芸品種 ニシキノツカサ フクリン 錦の司覆輪 |
R. transiens cv. Nishikinotsukasa fukurin |
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覆輪となっていないものも多い |
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オオヤマツツジの 園芸品種 ムラサキザイ 紫ザイ 2014.4.23 |
R. transiens cv. Murasakizai |
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さい咲き とは花弁が細く変化した種をいう |
オオヤマツツジ 園芸品種 ヤマンバ 山姥 2014.4.23 |
R. transiens cv. Yamanba |
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オオヤマツツジよりも 花弁が細いか? 山姥の由来は不明 |
オオヤマツツジ系 その他の場所 | ||||
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
オオヤマツツジの 園芸品種 アスカガワシボリ 飛鳥川絞 2014.4.27 |
R. transiens cv. Asukagawashibori |
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10番通り 左側 イロハカエデ並木 「絞り」ではなかった |
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オオヤマツツジの 園芸品種 アスカガワ 飛鳥川 2013.4.13 |
R. transiens cv. Asukagawa |
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⑧:70番通り メタセコイアの前 |
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オオヤマツツジの 園芸品種 ハツシモ 初霜 2013.4.13 |
R. transiens cv. Hastushimo |
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⑧:70番通り メタセコイアの前 飛鳥川と隣り合わせ |
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オオヤマツツジの 園芸品種 シホウデン 紫鳳殿 2014.4.24 |
R. transiens cv. Shihouden |
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萼が花弁化した 二重咲き |
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⑧:70番通り メタセコイアの看板の前 左 白鳳殿、 右 紫鳳殿 |
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オオヤマツツジの 園芸品種 ハクホウデン 白鳳殿 2014.4.24 |
R. transiens cv. Hakuhouden |
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萼が「半」花弁化した 二重咲き ピンクの絞りもはいる |
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紫鳳殿 と 白鳳殿の 中間タイプもある |
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オオヤマツツジの 園芸品種 ワカムラサキ 若紫 2014.4.15 |
R. transiens cv. Wakamirasaki |
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⑧:70番通り メタセコイアの前 |
区画 ❹ モチツツジ コーナー | : サクラ林側入り口の すぐ左側 |
ツツジ園★ の区画番号 ❹ モチツツジ |
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モチツツジの名は、葉や萼などに腺毛があって ネバネバする事に由来する。 しかし 種小名の macrosepalum はその特徴を捉えたものではなく、「萼片が長い」という意味である。 名称 学名欄の色は以下とし、GRIN および 園の名札に基づく。 |
:原 種 | :変種・品種 | :交雑種 |
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:園芸品種 |
区画 ❺ 琉球ツツジ コーナー | : サクラ林側入り口の 左手 |
ツツジ園★ の区画番号 ❺ リュウキュウツツジ |
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リュウキュウツツジの名は、沖縄諸島に由来するものだが、本州や四国にもあるようだ。 GRIN では、独立した種となっているが、以前はモチツツジとの雑種と考えられていため、小石川植物園の名札は R. x
mucronatum である。 モチツツジと同様に新芽などに腺毛があり、近縁と考えられている。 種小名 mucronatum は、「微凸頭の」。 おそらく 葉の形状を捉えたものだと思うが、はっきりしない。 |
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
リュウキュウツツジ 琉球 |
R. mucronatum (1834) |
園には植栽無し | ||
GRIN にある | ||||
キシツツジ 岸 2014.4.23 |
R. ripense (1908) ↓ |
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GRINでは リュウキュウツツジの変種 和名は、川岸に生えるところから |
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R. mucronatum var. ripense |
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リュウキュウツツジ 園芸品種 オビキシボリ 尾引絞 2014.4.23 |
R. x mucronatum cv. Obikishibori |
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花冠が6裂の奇形が いくつかあった |
リュウキュウツツジ 園芸品種 キョウカノコ 京鹿の子 2013.4.28 |
R. x mucronatum cv. Kyoukanoko |
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大きく絞りがはいったもの以外に、ほぼピンク一色や赤紫もある |
リュウキュウツツジ 園芸品種 シラユキ 白雪 2013.4.28 |
R. x mucronatum cv. Shirayuki |
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リュウキュウツツジ 園芸品種 シロリュウキュウ 白琉球 2014.4.23 |
R. x mucronatum cv. Shiroryukyu |
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きれいな 白 |
リュウキュウツツジ 園芸品種 ナンキンムラサキ 南京紫 2013.4.28 |
R. x mucronatum cv. Nankinmurasaki |
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リュウキュウツツジ 園芸品種 フジマンヨウ 藤万葉 2013.4.3 |
R. x mucronatum cv. Fujimanyo |
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雄しべが花弁化したもの。 もとの花弁は5枚 菊のようになるものも |
ヒラドツツジの 園芸品種 ユキドウジ 雪童子 2013.4.28 |
R. x pulchrum cv. Yukidouji |
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ヒラドツツジ系が紛れ込んでいる 確かに雰囲気が違う |
リュウキュウツツジ系 その他の場所 | ||||
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備 考 | |
リュウキュウツツジ 園芸品種 ウスヨウ 薄葉 2013.4.28 |
R. x mucronatum cv. Usuyou |
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ツツジ園内のベンチ横 |
リュウキュウツツジ 園芸品種 セキデラ 関寺 2013.4.28 |
R. mucronatum cv. Sekidera |
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20番通り沿い。 ツツジ園入口よりも手前 |
リュウキュウツツジ 園芸品種 ウスヨウ 薄葉 2013.4.28 |
R. x mucronatum cv. Usuyou |
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関寺の隣 ツツジ園ベンチ横のものよりも色が白く、関寺と変わりない 間違いではないか? |
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区画 ❻ 山ツツジ コーナー | : サクラ林側入り口の先 右手 |
ツツジ園★ の区画番号 ❻ ヤマツツジ その他 |
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国内の広い範囲に分布する、半落葉性のツツジ。 事典によっては、そして 植物園の名札も、キリシマツツジ R. obtysum の変種 になっているが、GRIN や『園芸植物大事典/小学館』 では独立した種、 R. kaempferi の名を採用している。 名称 学名欄を、GRIN および 園の名札に基づいて、以下のように色分けした。 |
:原 種 | :変種・品種 | :交雑種 |
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:園芸品種 |
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
ヤマツツジ 山 |
R. obtusum var. kaempferi |
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雄しべ 5本 |
↓ R. kaempferi Planch. (1854) |
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種小名は、江戸時代 ツュンベリーよりも前に日本にやってきたドイツ人、ケンペル(1651-1716) を顕彰したもの。 100年以上も経ってから、フランス人のプランチョンが名付けたわけは、ケンペルが著した見聞録 『廻国奇観(異邦の魅力)』(1712) に、ヤマツツジが記載されていたためである。 ただし 学名の記載はなかった。 | ||||
園の名札は キリシマツツジの 変種 となっている | ||||
ヤマツツジの 品種 ヤエヤマツツジ 八重 山 2014.4.7 |
R. kaempferi f. komatsui |
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萼が花弁と ほぼ同型の二重咲き 品種名は、恐らく「小松春三」(1879-1932)を顕彰したもの |
ヤマツツジの 変種 オオシマツツジ 大島 |
R. kaempferi var. macrogemma |
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別名: オオシマヤマツツジ 伊豆七島、伊豆半島南部に分布する地方変種 |
サタツツジ 佐多 |
園の名札は | ![]() |
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別名:サタヤマツツジ 鹿児島県の標高1,000 mぐらいまでの明るい丘陵草原や低山に自生する地方変種 |
R. x obtusum | ||||
↓ キリシマツツジ |
R. obtusum | |||
鹿児島県の大隅半島と薩摩半島に分布、自生地に近い佐多岬にちなんで名付けられた。 『園芸植物大事典/小学館』 異名 : R. sataense Nakai | ||||
ヤマツツジの 変種 ミカワツツジ 三河 |
R. kaempferi var. mikawanum |
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別名:ミカワヤマツツジ 愛知県三河地方の丘陵地帯に分布する地方変種 学名は名札による |
ヤマツツジの 品種 ヤエミカワツツジ 八重三河 |
R. kaempferi var. mikawanum f. plenum |
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学名は名札による 萼が花弁化した 二重 花弁化が不完全なものもある |
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ヤマツツジの 品種 エゾヤマツツジ 蝦夷山 2014.4.23 |
R. kaempferi f. latisepalum |
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北海道、本州 |
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ヤマツツジの 品種 シロヤマツツジ 白 山 2014.4.23 |
R. kaempferi f. album = R. kaempferi ' Album ' ( GR I N ) |
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黄緑の斑点がきれい GRINでは ヤマツツジ と同一種 (栽培品種) |
ヤマツツジの 園芸品種 カガリビ 篝火 2014.4.24 |
R. kaempferi cv. Kagaribi |
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極細の「さい咲き」、あるいは花弁は退化して、雄しべだけが目立つのかも知れない 近づけないので詳細不明 |
ハンノウツツジの 園芸品種 セキモリザイ 関守采 2014.5.13 |
R. x hannoense cv. Sekimorizai |
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「関守」の采咲き種 采咲きとなっていない部分では、雄しべが花弁化 本来隣の コーナー❼ に植えるべきもの。 学名 未確認 |
区画 ❼ サツキ・ハンノウツツジ コーナー | : サクラ林側入り口から ベンチの手前 右手 |
ツツジ園★ の区画番号 ❼ サツキ、マルバサツキ その他 |
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この区画には 日本固有種を中心に、様々な種類が植えられている。 |
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
サツキ 皐月 2014.5.13 |
R. indicum | ![]() |
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日本固有種だが、学名は「インドの」、雄しべは 5本。 関東以西と九州南部で、四国には分布しない |
GRIN にある | ||||
サツキの品種 オタクミサツキ 2014.5.15 |
R. indicum f. otakumi |
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采咲き種で、屋久島に自生するもの。 オタクミ は地名のようだが、未確認 |
マルバサツキ 丸葉 皐月 |
R. eriocarpum | ![]() |
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日本固有種、雄しべ10本。 鹿児島南部、屋久島、沖縄 初めはサツキの変種とされたが、種に変更された |
GRIN にある | ||||
シナヤマツツジ 支那 山 2014.4.24 |
R. simsii | ![]() |
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雄しべ 10本。 別名 トウヤマツツジ、タイワンヤマツツジ 奄美・沖縄、台湾、中国南部 |
GRIN にある | GRIN では、本種を「マルバサツキ」としている | |||
ケラマツツジの 変種 ヤクシマ ヤマツツジ 屋久島 山 2014.4.24 |
園の名札 | ![]() |
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ケラマツツジの変種で、屋久島に自生する 学名は各種事典を参照した |
R. yakuinsulare ↓ |
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R. scabrum var. yakuinsulare |
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フジツツジ 藤 2013.4.4 |
R. tosaense | ![]() |
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日本固有種 高知県土佐をはじめ、近畿南部、四国、九州 の太平洋側。 和名は、藤の花の色からといわれるが、実物は藤色よりもピンク系。 花径 3センチ弱 |
GRIN にある | ||||
シロバナフジツツジ 白花 藤 2013.4.3 |
R. tosaense f. albiflorum |
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フジツツジの白花種 フジツツジの雄しべは5~8。 別名 メンツツジ。 同じく土佐地方に生える「オンツツジ」と対の名前 |
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ウンゼンツツジ 雲仙 2013.4.3 |
R. serpyllifolium | ![]() |
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日本固有種、雄しべ5本。 花径 2センチ強と、花も葉も小型の種 伊豆半島、紀伊半島、四国南部、大隅半島 |
GRIN にある | ||||
別名に ウンゼンツツジ の名を持つ 「ミヤマキリシマツツジ」とは別種。 | ||||
アシタカツツジ 愛鷹 |
R. komiyamae | 日本固有種 静岡県東部の愛鷹山など、富士山とその周辺の温帯山地に固有 自生地では大きくなる |
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GRIN にある | ||||
ハンノウツツジ 飯能 2014.5.13 |
R. x hannoense | ![]() |
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学名は名札による サツキとヤマツツジの雑種といわれている 埼玉県飯能市天覧山付近で発見されたとの情報あり |
ハンノウツツジの 品種 セキモリ 関守 2014.5.13 |
R. x hannoense cv. Sekimori |
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萼はあるので、ハンノウツツジの雄しべが花弁化したもの 咲きかけはバラのよう |
ハンノウツツジの 品種 コマチボタン 小町牡丹 |
R. x hannoense cv. Komachibotan |
小町牡丹の名札の後ろで開花株があったが、「関守」に似ているため、掲載は見送る 区画の中心にあって詳細な観察ができない |
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ハンノウツツジの 品種 シギョクノカツラ 紫玉の桂 2014.5.1 |
R. x hannoense cv. Shigyokunokatsura |
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サツキ その他の場所 | ||||
名称 | 学 名 | 花 ・ 葉 | 備 考 | |
サツキの 園芸品種 オオサカズキ 大盃 2009.5.5 |
R. x pulchrum cv. Osakazuki |
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②:メインスロープ 左側 |
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区画 ❽ セイシカ コーナー | : サクラ林側入り口から ベンチの手前 左手 |
ツツジ園★ の区画番号 ❽ セイシカ その他 |
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琉球、台湾、中国産を集めたコーナー |
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
アマミセイシカ 奄美西施花 2007.4.8 |
R. tosaense | ![]() |
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日本特産、本州・四国・九州 学名の命名は 牧野富太郎 多くの芽鱗がある花芽から それぞれひとつの花が咲く |
GRIN にある | ||||
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つぼみの状態 セイシカと違って、細長い 新葉は後から出る |
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セイシカ | R. latoucheae | ![]() |
別項 セイシカ 参照 琉球諸島。中国全土、台湾 |
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GRIN にある | ||||
バイカツツジ | R. semibarbatum | ![]() |
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北海道、本州、四国、九州 学名は「少し髭のある」 2015年も 花は咲かず |
GRIN にある | ||||
マルバ バイカツツジ 丸葉梅花 2014.4.15 |
R. ovatum | ![]() |
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中国、台湾 原産 バイカツツジとは別種で、共通点も少ない。 学名は「卵円形の」葉による |
GRIN にある | ||||
和名の「梅花」は通常のつつじの花とは違って、平開(平らに開く)ためだろう。(写真右) | ||||
マルバサツキの 変種 センカクツツジ 尖閣 2014.5.15 |
R. eriocarpum var. tawadae |
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学名は名札による 生育地の関係でこのコーナーに植えられたのだろう |
区画 ❾ ヒカゲツツジ コーナー | : サクラ林側入り口から見て ベンチの左側 |
ツツジ園★ の区画番号 ❾ ヒカゲツツジ |
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ヒカゲツツジ 一種だけが植えられたコーナー。 |
名称 | 学名 | 花 ・ 萼 ・ 葉 | 備考 | |
ヒカゲツツジ 日陰 2007.4.8 |
R. keiskei | ![]() |
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日本特産、本州 関東中部以西・四国・九州 学名は 標本を採取した 伊藤圭介(1803-1901)を顕彰したもの |
GRIN にある | ||||
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狭い区画に残っているのは 1本だけ。 常緑 2014年4月に、別の2本が植えられた |
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名前の由来 ツツジ Rhododendron |
ツツジ属・科 躑躅 : | ||||||
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Rhododendron 属 : バラの木 の意味 | |||||
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Ericaceae : | |||
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植物の分類 : | APG II 分類による ツツジ の位置 |
原始的な植物 |
↑ | 緑藻 : | アオサ、アオミドロ、ミカヅキモ、など | |||||
シダ植物 : | 維管束があり 胞子で増える植物 | ||||||
小葉植物 : | ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラ、など | ||||||
大葉植物(シダ類): | マツバラン、トクサ、リュウビンタイ、ゼンマイ、オシダなど | ||||||
種子植物 : | 維管束があり 種子で増える植物 | ||||||
裸子植物 : | 種子が露出している | ||||||
ソテツ 類 : | ソテツ、ザミア、など | ||||||
イチョウ類 : | イチョウ | ||||||
マツ 類 : | マツ、ナンヨウスギ、マキ、コウヤマキ、イチイ、ヒノキ、など | ||||||
被子植物 : | 種子が真皮に蔽われている | ||||||
被子植物基底群 : | アンボレラ、スイレン、など | ||||||
モクレン亜綱 : | コショウ、モクレン、クスノキ、センリョウ、マツモ、など | ||||||
単子葉 類 : | ショウブ、サトイモ、ユリ、ヤシ、ツユクサ、ショウガ、など | ||||||
真生双子葉類 : | キンポウゲ、アワブキ、ヤマモガシ、ヤマグルマ、ツゲ、など | ||||||
中核真生双子葉類: | ビワモドキ、ナデシコ、ビャクダン、ユキノシタ、など | ||||||
以前の分類場所 | ツツジ目 | キリラ科、ツツジ科、リョウブ科、イチヤクソウ科、など | |||||
バラ目 群 : | |||||||
バラ亜綱: | ブドウ、フウロソウ、フトモモ、など | ||||||
マメ 群: | ハマビシ、ニシキギ、カタバミ、マメ、バラ、ウリ、ブナ、など | ||||||
アオイ群: | アブラナ、アオイ、ムクロジ、など | ||||||
キク目 群 : | |||||||
キク亜綱: | ミズキ、ツツジ、など | ||||||
ツツジ目 | サガリバナ科、ツバキ科、カキノキ科、ツツジ科、エゴノキ科、など | ||||||
ツツジ科 | ホツツジ属、エリカ属、ネジキ属、アセビ属、ツツジ属、など多数 | ||||||
シソ 群 : | ガリア、リンドウ、ナス、シソ、など | ||||||
↓ | キキョウ群: | モチノキ、セリ、マツムシソウ、キク、など | |||||
後から分化した植物 (進化した植物 ) | ||
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小石川植物園の樹木 -植物名の由来- 高橋俊一 五十音順索引へ |