昆明植物園の煉瓦色の土に植えられていた、ソシンカの一種。
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樹形 |
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斜面に複数の木が植えられていたが、2〜3mの高さであった。
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幹 と 葉の様子 |
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幹は細く、25mm程度。 枝も細くて葉の重さで垂れてしまう。
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葉の詳細 |
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葉 と 花 |
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ソシンカ特有のふたつに割れた葉、裏面は細かい毛に覆われていて白く見える。 葉がとても大きく見えるが、幅・長さとも 約10cmである。
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花の様子 |
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たまたま 一つだけの花があったが、普通は左のような「花序」となる。
ジャケツイバラ科の花としてはめずらしく、花びらのサイズ・形状が、5枚ともほぼ完全に同じで、対称形というよりも放射状の花にも見える。
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実の様子 |

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実の付きがとても良いようだが、『雲南天然薬物図鑑』によると、種子の数は2〜4個。
まるで 枝豆のようだ。
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名前の由来 Bauhinia brachycarpa |
和名 : なし |
仮名 タンカソシンカ 短果ソシンカ : |
種小名 brachycarpa : 短い果実の という意味 |
『園芸植物大事典』に載っているソシンカ類の豆果のサイズは、
ソシンカ:7〜15cm
タイソシンカ:6〜9cm
コリンボサ:10〜20cm
ベニバナソシンカ:5〜7cm
ムラサキソシンカ:15〜30cm
ハンモンソシンカ:7〜15cm
フイリソシンカ:約 30cm
ウンナンソシンカ:約 15cm
となっている。
上の写真の まだ若い果実のサイズは 4〜5cmで、これからもっと大きくなるのかどうかわからないが、とにかく この果実に由来する学名であることは、間違いない。 |
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中国名 馬鞍叶 : |
中国の文字は省略形が多いが、「叶」は 葉のことである。
葉の形を 馬の鞍 (クラ) に例えた名前であるが、バウヒニア類は似たような形をしている種が多いので、種の名前としては適切ではない。 |
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Bauhinia ハカマカズラ属 : |
日本に産する 唯一のバウヒニア属こそ「ハカマカズラ」である。
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ハカマカズラ |
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左の写真は、小石川植物園の温室で育てられているもの。
ハカマの先が尖っており、以前 春日健二氏のホームページ「日本の植物たち」からお借りしたものとよく似ている。
右の写真は、高知県足摺岬にある「足摺亜熱帯植物園」で自然の状態で育っているものである。
目の高さには葉が無く、高いところを見上げている。
葉先が丸いものがある。
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ハカマカズラ属の もう少し詳しい内容については、「アカバナソシンカ」の項の記述を見ていただきたい。
なお、ハカマカズラ属の中国名は「羊踵甲属」である。 |
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ジャケツイバラ科 : |
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参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、
植物学名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎、
雲南天然薬物図鑑/雲南科技出版社 |
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