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科 名 : | ジャケツイバラ科 Caesalpiniaceae (マメ科 Fabaceae) |
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属 名 : | シタン属 Pterocarpus Linn. (1754) | |||
別 名 : | ヤエヤマシタン | |||
英語名 : | Burmese rosewood | |||
原産地 : | ミャンマー南部からタイ、ベトナム、インドネシア諸島、ニューギニア、ソロモン諸島まで。 北はフィリピン、琉球諸島まで。 |
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用 途 : | 街路樹、観賞樹として栽培される。 赤みがかった材は木材業界では「カリン」と呼ばれ、高級材のひとつで家具などが作られる。 |
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撮影地 : |
インドネシア ![]() |
肝心の花と実の写真が撮れなかったが、ジャケツイバラ科としては珍しい形の果実なので取り上げたい。 ボゴール植物園では正門をはいってすぐの所、その他に何本もの大木がある。 インドネシアは原産地の中に含まれている。 |
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トップの写真は、植物園の正門前をそのまま過ぎた大通りで、歩道の半分を植え込みとして、大きくなったインドシタンが葉を繁らせている。 こんなに高いところに葉があるのでは、木陰を作る役目はなくなっているかも知れない。 |
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さて、植物園。 |
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中央の木の主幹は、高さ6mのところで切られている。 枯れたか、折れたか・・・ |
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こちらは2本並んでいたもの。奥の片方も、板根の切り株となっている。 |
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長径は5m以上。 板根の部分にも、ちゃんと年輪がある。 |
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入口付近とは別の 大木 | ||||||||
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高さ 約25m。幹はラベルの位置で、直径2mといったところ。 野生では 30〜40mにまでなるそうだ。 |
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裏は明るい | 一枚の複葉 | |||||||
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右の写真は、歩道に枝ごと落ちていたものを1枚だけにして撮影した。 |
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果実の様子 | ||||||||
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円盤状の果実の周囲は薄い翼となっている。 種子は通常ひとつだけである。 |
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名前の由来 インドシタン Pterocarpus indicus | ||||||||
和名 インドシタン 印度紫檀 : インド原産のシタン の意味 |
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種小名 indicus : インドの | ||||||||
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シタン属 : 紫檀属 | ||||||||
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左から、カリン(本種 インドシタン)、シタン、チーク、コクタン。 | ||||||||
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Pterocarpus属 : 翼を持つ果実 の意味 | ||||||||
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別名 : ヤエヤマシタン 八重山紫檀 | ||||||||
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ジャケツイバラ科 : | ||||||||
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トピックス 交通渋滞 | ||||||||
シンガポールの樹木ガイドブック 『Trees of Our Garden City』の本種の項には、次のような記述がある。 「シンガポールの緑化運動の先駆けであった1960年代から70年代の初めまで、インドシタンは広範囲に植栽された。種子と挿し木ともに繁殖が容易で、成長が早く、移植後の活着率も高い。」 ということだが、 「近年、菌類による”立ち枯れ病”で、多くの大木が枯れてしまった。また、特に嵐の時に枝が折れやすくなっている。」 |
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今回 植物園からバスで帰る時に、オーチャド通りで「枝折れ」の現場に遭遇した。 枝が落下した木が「インドシタン」かどうかは確認していないが、特に風は吹いていなかったにもかかわらず、突然に太い枝が道路に落ちたようだ。 |
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ガイドブックの記述を「発見」するまでは、この渋滞の原因である「生木が横たわっている原因」がまるでわからなかった。 インドシタンではないにしろ、病気で弱っていた可能性はあるだろう。 シンガポールではこの「枝折れ事故」も保険でカバーされる、 かどうかも 確認していない・・・。 |
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参考文献 : Index Kewensis Ver.2.0/Oxford University Press、 植物の世界/朝日新聞社 植物學名辞典/牧野富太郎・清水藤太郎 Trees of Our Garden City/National Parks Board Wikipedia |
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