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| 科 名 : | クスノキ科 Lauraceae | |||
| 属 名 : | タブノキ属 Machilus Nees (1831) | |||
| 別 名 : | アオガシ 植物園の名札は こちら | |||
| 中国名 : | 長葉潤楠 chang ye run nan | |||
| 原産地 : | 本州 近畿地方以西から 沖縄 朝鮮半島南部、台湾 |
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| 用 途 : | ||||
| 園の名札は「アオガシ」であるが、この木は カシノキではないために、ホソバタブ とする。その方が実態を表していてわかりやすいが、Yリストは アオガシを採用している。 |
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| 花や実はタブノキと とてもよく似ている。葉が細いだけでは、変種や栽培品種となることが多いが、ホソバタブは『GRIN』や『Kew』、『IPNI』いずれも、タブノキとは別の種となっている。 自生地ではタブノキと共存するが、数は少ないという。各地の植物園での植栽も少ないようで、小石川以外では見た記憶がない。 小石川植物園には何本もの木があるが、タブノキほどには大きくならない。 10m前後である。 |
| @:常緑広葉樹林の ホソバタブ 2013.1.29. | |
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| 10番通りと20番通りのあいだ、説明板のあるスズカケノキの少し先で、常緑樹林が始まる所にある。一度倒れかけたようで、生え際は45度も傾いている。高さ 約13.5m。 20番通りをもう少し行ったところに、古い名札で 「ホソバタブ」の和名が付いた木がある。この名札の学名は、タブノキの「品種」となっている。そんな時代もあったのだろう。 Machilus thunbergii f. stenophylla stenophylla は、葉が狭い の意味。 |
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| A:トイレの横の3本 2012.5.18. |
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| 下の段の 奥のトイレ。写真ではトイレの向こう側 塀際に3本が並んでいる。高いもので おおよそ 10m。 |
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| 青いテープは 拡張予定の塀工事に伴って、枝を剪定されたことを示す。そのせいで、ここでは観察できる下枝が切られてしまった。 |
| A:樹 形 2011.6.3. |
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| 道路の外から。中央3本がひと続きになっている。新緑の青さが、別名「アオガシ」の由来である。一番左は 別の樹木。 |
| B:幹の様子 |
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| 同時枝 2012.4.30. |
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| 普通の樹木は まず主となる枝を伸ばし、遅れて側枝(そくし) を出す。ところが ホソバタブ や タブノキは、冬芽の中に何本もの側枝まで用意しておき、一度に成長する。 温帯地方以北の樹木には少なく、亜熱帯や熱帯地方の樹木には普通に見られる。 |
| 開花の様子 2012.5.5. |
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| 花の構造は タブノキ と同じ |
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| 軸の周りに何重にも部品が付く という原始的な構造。 3数性で 外側から、 ・萼と花弁に分化していない 緑の花被片 6枚 ・雄しべは3個ずつ4輪。2列目△の基部には2個ずつの蜜腺▲ 4列目は仮雄蘂で 不稔 ▲(ともに カーソルを乗せると表示) ・中央に子房があり、白いものが雌しべの柱頭 |
| 青い実 2012.7.4. |
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| 実の様子 2012.9.11. |
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| 落ちた実を乗せて 2011.9.6. |
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| これらの実は、種子がうまくできていなかったようだ。 |
| ホソバタブ の 位 置 |
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| 写真@: | B6-7 | ● | 10番通りと 20番通りのあいだ、ユリノキの右手 |
| B6 | ● | 10番通り 標識15の少し手前 | |
| 写真A: | F5-6 | ★ | 70番通り 奥のトイレの左側、塀沿いに3本 |
| F6 c | ● | 70番通り A と B の中間 | |
| 写真B: | F7 a | ● | 70番通り 島池付近の左手、塀の近く |
| このほかに、雑種と思われる中間型が何本かあり、名札が付いていない。●印 |
| 名前の由来 ホソバタブ Machilus japonica |
| 和名 ホソバタブ : 葉が細いタブノキ | |
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| ホソバタブ | タブノキ | ||
| 葉の形 | ![]() |
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| サイズは様々、形に注目。ホソバタブは厚みがやや薄く先が長く尖る。(落ち葉を撮影) | |||
| 冬芽 | ![]() |
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| 小さめで 色が赤い | タブノキも 赤くなることはある この芽は花芽のようで、いっそう大きい |
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| 若葉 | ![]() |
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| 出始めから緑 | 前出葉が大きく、赤味がかかる。 | ||
| 葉の縁 | ![]() |
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| ホソバタブは 縁が波打つ | タブノキは 厚めで平ら | ||
| 別名 アオガシ : | |
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| 種小名 japonica : 日本原産の | |
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| Machilus タブノキ属 : | |
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| タブノキの実 | アボカド |
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| クスノキ科 Lauraceae : | |
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| 中国名 長葉潤楠 chang ye run nan : | |
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| 植物の分類 : | APG II 分類による ホソバタブ の位置 |
| 原始的な植物 |
| ↑ | 緑藻 : | アオサ、アオミドロ、ミカヅキモ、など | |||||
| シダ植物 : | 維管束があり 胞子で増える植物 | ||||||
| 小葉植物 : | ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラ、など | ||||||
| 大葉植物(シダ類): | マツバラン、トクサ、リュウビンタイ、ゼンマイ、オシダなど | ||||||
| 種子植物 : | 維管束があり 種子で増える植物 | ||||||
| 裸子植物 : | 種子が露出している | ||||||
| ソテツ 類 : | ソテツ、ザミア、など | ||||||
| イチョウ類 : | イチョウ | ||||||
| マツ 類 : | マツ、ナンヨウスギ、マキ、コウヤマキ、イチイ、ヒノキ、など | ||||||
| 被子植物 : | 種子が真皮に蔽われている | ||||||
| 被子植物基底群 : | アンボレラ、スイレン、など | ||||||
| モクレン亜綱 : | コショウ、モクレン、クスノキ、センリョウ、マツモ、など | ||||||
| クスノキ目 | ロウバイ科、モミニア科、クスノキ科、ハスノハギリ科 など | ||||||
| クスノキ科 | ニッケイ属、ゲッケイジュ属、ハマビワ属、タブノキ属 など | ||||||
| 単子葉 類 : | ショウブ、サトイモ、ユリ、ヤシ、ツユクサ、ショウガ、など | ||||||
| 真生双子葉類 : | キンポウゲ、アワブキ、ヤマモガシ、ヤマグルマ、ツゲ、など | ||||||
| 中核真生双子葉類: | ビワモドキ、ナデシコ、ビャクダン、ユキノシタ、など | ||||||
| バラ目 群 : | |||||||
| バラ亜綱: | ブドウ、フウロソウ、フトモモ、など | ||||||
| マメ 群: | ハマビシ、ニシキギ、カタバミ、マメ、バラ、ウリ、ブナ、など | ||||||
| アオイ群: | アブラナ、アオイ、ムクロジ、など | ||||||
| キク目 群 : | |||||||
| キク亜綱: | ミズキ、ツツジ、など | ||||||
| シソ 群 : | ガリア、リンドウ、ナス、シソ、など | ||||||
| ↓ | キキョウ群: | モチノキ、セリ、マツムシソウ、キク、など | |||||
| 後から分化した植物 (進化した植物 ) |
| 小石川植物園の樹木 −植物名の由来− 高橋俊一 五十音順索引へ |