山手線 が 渡る橋 ・ くぐる橋 駒込 → 田端
− 架道橋 (ガード) ・跨線橋 −
3. 中里第一隧道 架道橋

山手線にも「トンネル」があった! 
「隧道」(すいどう)は、山腹や地中をうがって通じた道やトンネル。【ずいどう】と発音することが多い。
といっても、この隧道は人(と自転車)専用である。
誰かが立派な銘板まで付けてしまったために?、JRの名称板は「トンネル・ガード」という変な名前になってしまった。しかし 命名者はJR自身のはずだ。それとも 区が作ってJRに譲渡したのか?

銘 板 JRの管理番号
この架道橋は 隣接する「中里用水架道橋」の歩道として作られた。
それほど交通量の多い道ではないが、架道橋内が対面通行で人が通るスペースが無いため、特に 通学児童や年配者の安全を考慮して設けられたものである。
 
中里用水架道橋 と 中里第一隧道(右)

山手線の内側 山手線の外側

内部の様子
左側には手摺りが付いている。
壁画は近くの北区立滝野川第七小学校児童の絵をもとに、デザインされたもの。テーマは「中里遺跡」のようだ。


位 置 (戦後の様子)
1947年(昭和22年)8月の空中写真/国土地理院
  駒込駅                        田端駅
中里第一隧道架道橋 データ
位 置: 北区中里一丁目〜中里二丁目
 品川から 19K 372M
管理番号: 47、 山手線の管理番号としては ラストナンバー
(途中に飛び番号があるため、架道橋の数とは一致しない)
通りの名称: 谷田川通りに 付随
線路の数: 4線:山手線、湘南新宿ライン
通路幅: 2.5 m
(手摺りを除く有効幅:2.15 m)
天井高: 約 3.0 m
竣工年: 1976(昭和51)年8月
備 考: 役割からすると中里水架道橋の歩道。「第二中里用水架道橋」
名前の由来: 不明
大げさに言えば、七不思議 のひとつである。
構造形式は「角筈架道橋」や「雑司谷架道橋」と同じである。「隧道」の名を付けるのなら、アーチ形の「新井薬師道架道橋」の方がふさわしい。

周辺の情景

「中里トンネル」といえば、鉄道ファンはご存じ。

1924(大正13)年に山手線の複々線化が完了し、25(大正14)年から環状運転が開始された時期に、旧山手線と東北線をつなぐために作られ、以後 山手貨物と呼ばれた貨物線のためのトンネルである。現在は、湘南新宿ラインなどがくぐっている。

この先で渡る、「道灌山跨線線路橋」とセットなので、詳しくはそちらで説明したい。
中里トンネル

           北側の坑門
南側の隧道坑門は、跨線橋に隠れていて見えない

このトンネルが「中里隧道」の大先輩なのに、その向こうを張って 「こちらが 第一中里 だい!」というのはあまりに失礼。

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