サ ク ラ ★ コレクション |
「サクラ」は和名としては 総称・一般名称 だが、花見といえばサクラを指すほど日本独自の文化を担ってきた。アメリカにソメイヨシノを送ったのは1912年で、100年以上が経過して、アメリカでも「hanami」という日本語が定着しつつある。 |
高尾の多摩森林科学園や大阪造幣局などに較べてしまうと 種類は見劣りするが、小石川植物園内にはソメイヨシノを中心に、多くの種や品種がある。 |
正門上のソメイヨシノ 2009.4.7. |
注) 大風のために大枝が折れ、現在はこの姿は変わり果てている。 |
1月下旬のカンザクラに始まって 5月初めのサトザクラまで、まるまる 3ヶ月も様々なサクラを 「都心で」楽しめるのも、植物園ならでは。園内はお酒が禁止なだけに、落ち着いて花見ができる。場所取りに苦労することもなく、座って弁当を食べるも良し、園内を歩き回って色々な場所のサクラを眺めるも良し。 このページでは各種サクラやその品種をまとめた目次とし、3月中旬までに開花するものは、おおよその開花時期順に並べてみた。その他の特に園芸品種は系統別とする。詳しいページはおいおいと・・・。 |
サクラ属の分類は難しい・・・。団体・人によってまるで違う学名となっている。ここでは植物園の学名とするが、詳細ページでは 米国農務省(USDA)のデータベース『GRIN』で統一する。もとになる標本(タイプ標本)の遺伝子解析を行っていると思われるためである。 → 別ページ「サクラ属の分類」 開花時期は年によって大きく違うので、寒かった年の日付は目安にならない。2011 年も遅かったが、2012年はさらに遅かった。 |
サクラ の 位置 |
ソメイヨシノ ● は、図示以外にもたくさんある。 |
このページは 目次・インデックスだが、詳細項目は少しずつアップしていきたい。掲載済みの項は 番号を黄色とした。 |
地図 番号 |
和 名 ・ 品 種 名 | 備 考 | |
学 名( P. は Prunus の略) | およその開花時期 | ||
1 月 〜 | 園内の位置 | ||
@ 枯れ |
ヒマラヤザクラ | ヒマラヤでは秋に咲く 園では、早ければ 12月下旬。1月中旬 C 11 d |
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ヒマラヤ桜 | |||
P. cerasoides | |||
A | カンザクラ | 栽培品種。名札は ヤマザクラの変種と なっている 1月下旬から2月初旬 D 10 b |
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寒 桜 | |||
P. jamasakura var. praecox |
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2 月 〜 | |||
B | カンヒザクラ | 名札はヒマラヤザクラ の変種となっているが、 GRINでは種。 2月下旬から、C 13 d |
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寒緋桜 | |||
P. cerasoides var. campanulata |
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3 月 〜 | |||
C | カンザキオオシマ | オオシマザクラの早咲き 品種。良い香りがする お勧め。3月初旬から |
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寒咲き大島 | |||
P. speciosa cv.Kanzakiohshima |
詳細ページ あり | ||
D | ソウシュンザクラ | マメザクラの品種 2本 3月中旬頃 C 9 d , C 10 b |
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早春桜 | |||
P. incisa cv. Sousyunzakura |
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E | アンギョウカンピ | 栽培品種(サトザクラ) 一重、3月中旬から F 7 a 倒壊してしまった |
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安行寒緋 | |||
P. lannesiana cv. Angyokanpi |
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F | シダレザクラ | 遠いのでアップの写真 が無い。3月中旬から C 12 b , C 6 d |
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枝垂れ桜 | |||
P. itosakura | 詳細ページ あり | ||
G | ヤマザクラ | 先に出る赤い葉との 取り合わせが良い 3月中旬から D 10 b に2本、他にも |
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山 桜 | |||
P. jamasakura | |||
H | エドヒガン | シダレザクラの基 花の色は変異がある 3月中旬から / C 6 d |
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江戸彼岸 | |||
P. itosakura | |||
詳細ページ あり | |||
各 所 |
ソメイヨシノ | 園芸品種 または 栽培品種 3月下旬から/園内各所 |
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染井吉野 | |||
P. × yedoensis | |||
詳細ページ あり | |||
ソメイヨシノの品種 | サクラ園を中心に 色々な品種がある |
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4 月 〜 | |||
I | オオシマザクラ | 白い花と緑の葉、香りも ソメイヨシノの片親 C10 d 、C11 b |
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大島桜 | |||
P. speciosa | |||
詳細ページ あり | |||
J | オオヤマザクラ | 北海道の花見は 本種 色は通常濃い目だが、 本園のは白い。 C8 d |
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大山桜 | |||
P. sargentii | 詳細ページ あり | ||
− | サトザクラ 各種 | サクラ園を中心に いくつかの品種がある が、少ない 写真は”雨宿り” |
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里 桜 | |||
P. lannesiana cv. |
P. は Prunus の略。 |
サクラの位置付け、分類 |
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詳しくは 別ページ「サクラ属の分類」 を参照。 |
名前の由来 サクラ Prunus | ||
サクラ:「咲く」から | ||
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Prunus サクラ属:スモモ から | ||
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植物の分類 : | APG II 分類による サクラ の位置 |
バラ目であるバラ科サクラ属、クロンキストの分類では当然のように「バラ亜綱」に分類されていた。 ところが APG分類ではさらに後から分化した「マメ群」に位置付けられた。 |
原始的な植物 |
↑ | 緑藻 : | アオサ、アオミドロ、ミカヅキモ、など | |||||
シダ植物: | 維管束があり 胞子で増える植物 | ||||||
小葉植物: | ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラ、など | ||||||
大葉植物(シダ類): | マツバラン、トクサ、リュウビンタイ、ヘゴ、オシダなど | ||||||
種子植物: | 維管束があり 種子で増える植物 | ||||||
裸子植物: | 種子が露出している | ||||||
ソテツ 類: | ソテツ、ザミア、など | ||||||
イチョウ類: | イチョウ | ||||||
マツ 類: | マツ、ナンヨウスギ、マキ、コウヤマキ、イチイ、ヒノキ、など | ||||||
被子植物: | 種子が真皮に蔽われている | ||||||
被子植物基底群: | アンボレラ、スイレン、など | ||||||
モクレン亜綱: | コショウ、モクレン、クスノキ、センリョウ、マツモ、など | ||||||
単子葉 類: | ショウブ、サトイモ、ユリ、ヤシ、イネ、ツユクサ、ショウガ、など | ||||||
真生双子葉類: | キンポウゲ、アワブキ、ヤマモガシ、ヤマグルマ、ツゲ、など | ||||||
中核真生双子葉類: | ビワモドキ、ナデシコ、ビャクダン、ユキノシタ、など | ||||||
バラ目 群: | |||||||
バラ亜綱: | ブドウ、フウロソウ、フトモモ、など | ||||||
以前の分類場所 | バラ目 | アジサイ科、ベンケイソウ科、ユキノシタ科、バラ科、など | |||||
マメ 群: | ハマビシ、ニシキギ、カタバミ、マメ、バラ、ウリ、ブナ、など | ||||||
バラ目 | バラ科、グミ科、クロウメモドキ科、ニレ科、アサ科、など | ||||||
バラ科 | カナメモチ属、サクラ属、ヤマブキ属、バラ属、キイチゴ属、など | ||||||
アオイ群: | アブラナ、アオイ、ムクロジ、など | ||||||
キク目 群 : | |||||||
キク亜綱: | ミズキ、ツツジ、など | ||||||
シソ 群: | ガリア、リンドウ、ナス、シソ、など | ||||||
↓ | キキョウ群: | モチノキ、セリ、マツムシソウ、キク、など | |||||
後から分化した植物 (進化した植物 ) |
小石川植物園の樹木 −植物名の由来− 高橋俊一 五十音順索引へ |